2019年5月下旬・午前5:35
発電した電気を高圧線(送電線)で遠方まで届けるために送電塔が郊外に点々と建てられています。
一部の鉄塔の中段にカラス用の巣箱が設置されていることに気づきました。
ハシブトガラスが営巣した巣箱を今季は定点観察しているのですが、その近所の鉄塔も次々に見て回りました。
すると、ハシボソガラス(Corvus corone)の♀♂
早朝から巣箱に入った2羽のハシボソガラスが、お辞儀をしながら嗄れ声でガーガー♪と頻りに鳴き騒いでいます。
巣箱の中はなぜか巣材が少なくスカスカです。
果たして完成した巣なのか疑問です。
中に卵や雛が居るとは思えません。
巣箱内でカラスが巣材の小枝を置き直しているということは、今頃になって造巣を始めたのでしょうか?
やがて2羽のカラスは相次いで巣箱を離れました。(映像はここまで)
新たに巣材を運び込んで来るのかと思いきや、4時間後に私が再訪すると、ハシボソガラスの♀♂親鳥は不在でした。
ぐるっと回り込んで送電塔#KbT7にぐっと近づいて巣箱を調べてみると、やはり中には巣材の枯枝が少なく、明らかに手抜き状態です。
雛が居る気配もありません。
ちょうど1か月前に近くの河畔林で巣材としてツルウメモドキの蔓をせっせと集めていたハシボソガラスはこの
あの日に巣材を持って飛び去った方角と送電塔#Kb7の位置が合致するのです。
▼関連記事しかし、巣箱に残されている巣材をよく見てもツルウメモドキの蔓らしくありません。(素人目には違う気がする…)
ツルウメモドキの蔓を折って巣材を集めるハシボソガラス♀♂(野鳥)
ハシボソガラスはハシブトガラスよりも営巣開始が早く、雛も早く巣立ちます。
実際にこの日も近くの河畔林で巣立ったばかりのハシボソガラス幼鳥を観察しています。
▼関連記事したがって、この巣箱がハシボソガラスの巣だとすると、繁殖活動が著しく遅れている
・ニセアカシアの枝に並んで親鳥を待つ2羽のハシボソガラス巣立ち雛(野鳥)
・川沿いの林床で鳴く♪ハシボソガラスの巣立ち雛(野鳥)
別の場所に作った巣をヒトに撤去されたなど、何らかの理由で新たに巣を作り直しているのでしょうか?
作りかけで放棄された偽巣なのかな?
この送電塔は某公共施設の敷地の隅に立っているので、カラスは巣を作りかけたものの、人通りの多さが気に入らなかったのかもしれません。
逆に雛が巣立った後の空巣だとすると、もう巣箱に用が無いはずの親鳥が♀♂揃って早朝から巣箱に来ていた意味が分かりません。
今季は繁殖に参加できなかった若鳥が巣作りの真似事をしていたのかもしれませんが、私の想像に過ぎません。
さらに数日後に私がしつこく調べに来たときも、この巣箱は作りかけの巣材が少量残されたままで進展がありませんでした。
という訳で、送電塔の巣箱でハシボソガラスが繁殖に成功したことを私は確認できていません。
来季の宿題です。
(巣箱が設置されていない送電塔で営巣するハシボソガラスは毎年のように見ています。)
ハシボソガラス親鳥♀♂(野鳥)@巣:送電塔#KbT7 |
ハシボソガラス(野鳥)巣箱@送電塔#KbT7 |
ハシボソガラス(野鳥)巣箱@送電塔#KbT7 |
ハシボソガラス(野鳥)巣箱@送電塔#KbT7 |
高圧線を通す上段の鉄骨にはカラスが営巣しないように様々な障害物が設置されている。 |
ハシボソガラス(野鳥)巣箱@送電塔#KbT7・全景 |
ハシボソガラス(野鳥)巣箱@送電塔#KbT7・全景 |
ちなみに、ハシブトガラスが営巣している巣箱がある送電塔#KN7の1つ隣り#KN8にもカラス用の巣箱が同様に設置されていました。
そちらはカラスに利用されておらず完全に空っぽでした。
親鳥はどういう基準で利用する巣箱を選ぶのでしょう?
カラスspp(野鳥)巣箱:空巣@送電塔#KN8 |
カラスspp(野鳥)巣箱:空巣@送電塔#KN8 |
カラスspp(野鳥)巣箱:空巣@送電塔#KN8・全景 |
カラスspp(野鳥)巣箱:空巣@送電塔#KN8・全景 |
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