2018/02/09

メマツヨイグサの粘る花粉を舐めるホソヒラタアブ♂



2016年10月下旬

峠道の道端に咲いたメマツヨイグサホソヒラタアブEpisyrphus balteatus)またはその仲間が訪花していました。
左右の複眼が頭頂部で接しているので♂ですね。
花蜜目当てに花の奥へ潜り込むのではなく、夢中で花粉を舐めていました。
食事中は翅を半開きにしています。

初め引きの絵で背面から撮っていた時は、前脚を擦り合わせる身繕いのように見えたのですが、横から撮り直すと、葯から花粉を前脚で掻き取りながら口吻を伸縮させて食べていました。

マクロレンズで接写してみると、花粉が粘り糸を引いていることがよく分かります。
まるで糸を引く納豆を食べているみたいですね。
マツヨイグサの仲間の花粉は、夜行性のスズメガなど鱗粉の多い送粉者の体に付着して運んでもらうために、粘着性が高いのが特徴です。
皆さんも指で葯に触れると簡単に確かめられます。

▼関連記事
メマツヨイグサの花粉は糸を引いて粘る

気温が低いせいか、私が近づいてもホソヒラタアブ♂はしばらく逃げずにいてくれたのは助かりました。
同定のため採集しようか迷っていたら、飛んで逃げられました。
この花の花粉を全て食べ尽くす前に満腹になったのでしょう。

道端のメマツヨイグサ群落から伸びた茎が一旦側溝(水は流れていない)に落ち込み、底からまた上に伸びた株に咲いたド根性の花でした。



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