2015年10月上旬・午後18:13〜18:15
いよいよ羽化したクスサン(Caligula japonica japonica)成虫が飛び回る季節の到来です
1頭の大きなクスサンが夜の交差点を照らす外灯の虜になり、周りを乱舞していました。
絵に描いたような走光性ですね。
オレンジ色の光が眩し過ぎて、ビデオカメラのAFも眩んでしまうのか、どうしてもピンぼけになりがちです。
さて、このオレンジ色の外灯はナトリウムランプだと思うのですが、それでも夜行性の蛾を誘引してしまう(改善の余地がある)のですね。
紫外線を発しないので蛾などの昆虫が集まらず、汚れにくいのでメンテナンス上有利(wikipediaより)道路の街灯の色は何故オレンジ色がおおいのですか?(Yahoo知恵袋より)
道路照明には夜行性の昆虫が群がり寄る心配がありますが、昆虫は特に紫外線に感応し黄色の光の波長域には感応しません。従って黄色の単色光だけを出すナトリウム灯には昆虫は近づかないのです。
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【追記】
松原始『カラス先生のはじめてのいきもの観察』という本を読むと、昆虫の走光性(飛んで火に入る夏の虫)についてコンパクトに解説されていました。
昆虫は光源に対して一定の角度を保って飛ぶという、極めて単純な誘導システムを使うと考えられている。
月に対して一定の角度を保って飛ぶだけで、短時間なら、昆虫は直進できる。だから、彼らは夜空に浮かぶ明るい光源を目印にするのだ。だが、この光源が思ったより近かったら、どうなるだろう?
光源に対して90度より小さい角度を保って飛んだ場合、ムシの飛跡は螺旋を描きながら光源に近づき、最後は衝突する。 90度より大きい場合は、螺旋を描きながら光源から遠ざかる。光源から遠ざかる場合があったとしても、そういう虫は闇の中に消えてしまうので、我々の目に止まらない。90度ぴったりの場合は、円軌道を描いて光源の周囲を回り続けることになる。 灯りに向かって飛びこみ続ける鬱陶しいムシは、本来ならちゃんと機能するはずだったルールに従っているにすぎない。言ってみれば、光源なんてものを手の届く距離に作り出した人間の犠牲者なのだ。 (p147-149より引用)
下線部でも特に90度より大きい場合について書かれた解説はあまり読んだことがなかったので、そう言われて初めて気付かされました。(目から鱗)
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