2013年8月上旬
山間部の細い舗装路でホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の幼獣3頭と遭遇しました。
子ダヌキの兄弟と思われます。
親ダヌキの姿は無く、子別れした後なのでしょうか?(※追記参照)
撮影者の存在に気づくと、ある程度より近くには寄って来ません。
警戒して道端の草むらにすぐ身を隠します。
路上に落ちた枯れ枝を咥えたりして遊んでいます。
道の両脇は草むらが生い茂っており、ときどきフキバッタやヒメギスなどが車道に出てきて跳びはねています。
子ダヌキはこれらの虫を追いかけて走り回り、盛んに捕食しています。
やがて山道の向こうから一台の軽トラックが坂道を下って来ました。
2頭は慌てて道端の草むらへ逃げ込んだものの、残る1頭は路上の虫に気を取られて逃げ遅れました。
目の前で轢き殺されるのではないかと緊張が走りましたが、幸い車がブレーキをかけてくれて(徐行してくれて)難を逃れました。
幼い子ダヌキは未だ車というものの危険性を知らないのか、警戒心に乏しいようです。
危険が迫っても狸寝入り(擬死)することはありませんでした。
しばらくすると懲りずにまた子ダヌキ3兄弟が車道に現れました。
1頭は車道の真ん中に座り込んで毛繕い。
少しずつこちらに近づいて来るので、望遠レンズでは逆に撮り難くなり外しました。
まさか誰かに餌付けされているタヌキなのかな?とさえ疑い始めました。
最後はなぜか3頭が一斉に走って道端の草むらに逃げ込みました。
車は来ていないのに、一体何に驚いたのか不明です。
ときどき子ダヌキ達はとても静かな鳴き声で鳴き交わしていました。
ニホンザルのクーコール(コンタクトコール)を思わせます。
声紋解析してみる?
※【追記】
『現代日本生物誌3:フクロウとタヌキ』p87によると、
新しく産まれたタヌキの子供は生後100日頃、すなわち晩夏から、親とのつながりが弱くなり、そして徐々に子どうしのつながりも弱くなり、一頭ずつ独立していく。
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