2013年5月下旬
クルミの木に止まっていたハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)が、少し飛んでキリ(桐)の木に移動しました。
嘴で枝をポキポキ折っては下に落とすという謎の行動を繰り返しています。
葉の付いた枝よりも主に枯れ枝を選んで折っているようです。
枝折りの合間にカーカー♪鳴いています。
巣材集めでもありませんし、
素人目には独り遊びのように見えました。
巣材集めから派生した真空行動なのかな?
それとも、枯れ枝の中に潜んでいる虫を探しているのでしょうか?
遠くの方で別のカラスも鳴いていました。
飛び去る気配も無く居座っているので、撮影を終えてその場を離れました。
【追記】
ハシブトガラスでよく見掛けるこの行動は怒っているんじゃないかとのコメントをYouTubeにて頂きました。
ネット検索で調べてみると、どうやら繁殖期のカラスがヒトを攻撃する前の段階としてこのような枝折り行動をするそうですね。
ハシブトガラスが攻撃にいたる威嚇行動としては、
少し濁った声で鳴きながら止まっている電線や木の枝をつつく。 次に木の小枝を折ったり木の葉をむしって落とします。
別のソースでは攻撃前の威嚇行動として次のように列挙してありました。
とまり木にくちばしをこすりつける。 とまり木の小枝を折る。 枝や葉を落とす。
威嚇誇示だとすれば、チンピラが喧嘩の前に拳の関節をポキポキ鳴らしてみせるのと似てますね。
「お前なんかこうしてやる!(ポキッ)」
カラスがナーバスになっている現れかもしれませんし、変な行動をしてみせて巣に近づいた侵入者の気を逸らせようとしているのかも。
てっきり遊びの一種かと思いのんびり見物していたのですが、下手したら襲われる危険があったのですね…。
【追記2】
松原始『カラスの教科書』p289-290によると、
カラスによる威嚇、攻撃の手順はどんなものだろうか。(中略) まず、カラスは音声によって威嚇を行う。普段からカアカア鳴いていて区別できないと言われそうだが、普段が「カア、カア」だとすれば「カアカアカアカア!」くらい激しくなる。繰り返しの早い連続した鳴き方で、一声ずつも大きな声だ。(中略) 鳴いても効果がない場合、カラスはとまった枝をくちばしで叩き始める。人間でいえば貧乏ゆすりとか、イライラして机を叩くとか、そういう感じだ。その辺の枝や葉をちぎって落とすこともある。意訳すれば「さっさとどけゆーとるやろが、聞こえんのかボケ」といったところ。なお、小枝などを落とすのは人間を狙って「爆撃した」と書かれていたりするが、単にイライラして投げつけているだけで、当たったとしたら偶然である。
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