2024/10/04

越冬用の巣穴入口からアクセストレンチを四方八方に掘りまくる晩秋のニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年11月下旬 

シーン0:11/23・午後12:14・晴れ・気温26℃(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたま撮れた現場の様子です。 
平地の落葉した二次林でニホンイタチMustela itatsi)の越冬用営巣地をトレイルカメラで見張っています。 


シーン1:11/27・午前1:13・気温0℃(@0:04〜) 
冷え込む深夜に巣穴Rから勢い良く外に出てきた個体aが巣口Rを見下ろして、巣内の個体bと対峙しています。 
アナグマaは巣口Rの縁を前脚で引っ掻いて掘り始めました。 
なぜかアクセストレンチを新しい方向に掘り始めたようです。 


シーン2:11/27・午前1:20・気温2℃(@1:04〜) 
独りで巣外に居るアナグマが、営巣地(セット)の広場で落ち葉の上に座り込みました。 
林縁でうつ伏せに寝そべると、前脚で地面を掻き始め、そのまま横臥姿勢になりました。 
観察歴の浅い私にはなんとも解釈に苦しむ行動なのですが、掘ったばかりのひんやりした土に触れると気持ち良いのかもしれません。 
しかし暑い夏ならともかく、寒い晩秋の深夜にやることではないと思うのですが…? 


シーン3:11/27・午前1:20・気温2℃(@1:32〜) 
ようやく横臥から起き上がると、新たなアクセストレンチを掘り始めました。 
掘り返したばかりの黒土の上に腹這いになりました。 


シーン4:11/27・午前1:26(@2:31〜) 
巣口Rから外に向かって、なだらかなスロープを作ろうとしています。 
作業の合間に身震いしました。 
座り込んでしばしの休息。 


シーン5:11/27・午前1:32(@3:18〜) 
左から急いで巣口Rに戻ってきたアナグマが短い鳴き声を発しました。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、ここだけ動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 

巣穴Rに入りかけたものの、アクセストレンチをまた別方向に掘り始めました。 


シーン6:11/27・午前1:36・気温4℃(@4:18〜) 
アクセストレンチを掘り続ける個体と、それを巣R内から見守る個体(門衛?)が対照的です。 
アナグマの社会(家族群)では分業がしっかり別れているのでしょうか。 
穴掘りはヘルパー♂の担当なのかな? 
体型や顔つきは確かに♂っぽいのですが、越冬前で丸々と太っているために、分かりにくいです。 
巣内で見守る個体の顔つきは♀っぽいのですが、顔馴染みの母親♀(右目<左目)ではありません。(@4:26) 
穴掘り作業を途中で交代することはありませんでした。 


シーン7:11/28・午前7:28・気温3℃(@5:19〜)日の出時刻は午前6:29 
2日後の明るい朝にたまたま撮れたセット(営巣地)の様子を最後にお見せします。 
晩秋の林床は落ち葉に覆い尽くされているのですが、巣口Rの周囲だけが掘り返されて、黒土が露出しています。 


【考察】 
アナグマのアクセストレンチというのは本来、巣穴の奥から掘り出した土砂を外に捨てる際に自然に形成されるスロープや溝のことです。 
今回はトンネル(巣穴)を深く掘る土木工事はしないで、表土を耕すようにアクセストレンチの拡張整備だけに専念していました。 
巣口Rからアクセストレンチを放射状に(四方八方に)伸ばして掘りました。 

巣材(寝床)として使う落ち葉の搬入に続いて、これから深い根雪が積もる前の冬越し準備だと思うのですけど、一体どういう意味があるのか、私にはさっぱり分かりません。 
我々ヒトが野営(キャンプ)する際には、テントを張ってから四方に排水用の溝を掘るのが鉄則です。 
それに対して、アナグマのアクセストレンチが排水を考えて掘られているとは思えません。 
巣口付近が深いすり鉢状になると、大雨が降ったときや春の雪解けで巣内に浸水するのではないか?(まるで城の水攻め)と老婆心ながら心配になります。 
巣口付近を予め整地しておかないと、厳冬期の吹雪が吹き荒れる荒天時に変な吹き溜まりができてしまうのかもしれません。 

タヌキやテン、イタチなどの部外者がセットを訪問することがあまりにも多いので、アナグマが落ち着いて越冬できるように、巣口付近の表土を掘り返してマーキングの匂いを消していた、という可能性はどうでしょう?



翼の下面が黄色いノスリの謎(野鳥)換羽中?

 

2023年9月中旬・午後15:00頃・晴れ 

山麓の農村部で道端の電柱の天辺にノスリButeo japonicus)が止まっていました。 
周囲の田畑に潜む獲物を眼光鋭く探しています。 
動画の冒頭で被写体に合焦する前に、ノスリが尾羽を上げながら前傾姿勢になり後方に勢い良く脱糞しました。 

白くて柔らかそうな羽毛が毛羽立っているということは、換羽の途中なのかな? 
しかし、あまり羽繕いをしませんでした。 

私がしつこく動画撮影すると警戒して飛び立ち、少し離れた別の電柱に止まり直す、という行動を何度も繰り返します。 
最後も電柱から飛び立つ瞬間を撮り損ねましたが、遠く離れた電柱に向かって飛ぶ様子を流し撮りできました。 
ノスリが飛び去るシーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@3:29〜) 
広げた翼の下面が黄色いノスリを初めて見ました。 
これはノスリ幼鳥の特徴または換羽中の特徴なのかと思ったのですが、『フィールドガイド日本の猛禽類vol.04ノスリ』という専門的な図鑑を紐解いて調べても、そのような記述はありませんでした。 

参考ブログ:ノスリ幼鳥 共通の特徴は | 南紀ロマンチックワールド
虹彩が淡黄色で、翼角近くの暗色パッチ(矢印)が小さくて隙間が多い特徴は幼鳥に共通しています。 また、ノスリ腹巻と言われる腹部の暗色班、幼鳥は縦班だけが集まって腹巻を形成しています。(ブログ記事より引用)

秋の陽射しに照らされる角度によって、たまたま真っ黄色に見えただけとは考えにくいです。 
ヒトの柑皮症(ミカンの食べ過ぎで皮膚が黄色くなる症状)のように、このノスリも何かおかしな餌を食べてしまい、羽根が黄色く染まった可能性もありますかね?
鳥に黄疸の症状が出ることはあるのか?と思いついてネット検索してみると、羽の黄色化(はねのおうしょくか)を解説した小鳥専門病院のサイトがヒットしました。
肝機能障害や高脂血症、甲状腺疾患などに付随して見られる。黄疸の際の色素である黄色い色のビリルビンが羽に沈着して黄色い羽になると言われている。肝機能障害の場合、「嘴の過長」や「嘴、爪の出血斑」が見られる事もある(3兆候)。別名「Yellow Feather Syndrome(YFS)」とも言われる。
インコやオウムの羽根が黄色くなると、腎機能の低下や老化が疑われるそうです。(猛禽でも当てはまるのかどうか不明)
今回のノスリで眼球が黄色くなっていたかどうか、遠くて分かりませんでした。

私はノスリの個体識別ができていませんが、このエリアを縄張りとする顔馴染みの個体のはずです。
翼の下面が黄色い個体に出会ったのは、後にも先にもこのときだけなのが不思議です。
よそ者のノスリが迷い込んできたのかな?

ノスリは羽ばたきと滑空を交互に繰り返して飛び去り、遠くの電柱の天辺にフワリと止まり直しました。 
着陸前に、一旦高度を下げてから急上昇によって減速する様子がいつ見ても格好よくて惚れ惚れします。 
着陸直後は尾羽を少し下げて左右に振り振り。 
今回観察している間にノスリは鳴き声を一度も発しませんでした。 


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2024/10/03

晩秋に雪が降る山中の水場で獲物を探し歩くニホンイタチ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年11月下旬〜12月上旬 

シーン0:11/27・午後13:08(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
里山の水場を自動撮影カメラで監視しています。 
周囲の雑木林から大量に降り積もった落ち葉が池に溜まっています。 
画面の左下から細長い池に流れ込んだ湧き水が右上に流出し、山の斜面を下って沢の源流となります。 


シーン1:11/29・午前4:21(@0:03〜)日の出時刻は午前6:30 
本格的に雪が降りしきる深夜未明にニホンイタチMustela itatsi)が右から登場しました。
岸辺の水際に沿って落ち葉の下や岸の隙間に鼻面を突っ込んで獲物を探しています。 
越冬中の両生類(カエルやサンショウウオ)を探しているのかな?

関連記事(同所で撮影)▶ 


池畔の崖をもう少し(数十cm)上に登ると野ネズミの巣穴があるのですが、このイタチは水際に執着しています。 
雪が溶けた冷水に足を浸しても平気なようです。

後半はイタチが画面の左下(湧き水が池に流入する地点)に長々と留まって何かしていました。 
獲物を捕食したかもしれないのに、画角にしっかり写ってなくて残念無念。 




シーン2:12/1・午後21:22(@1:10〜) 
2日後の晩にもイタチが水場に現れました。 
カメラの電池が消耗していて、わずか1秒間しか暗視動画が撮れていませんでした。 
前回と同じく、池の浅い岸辺を左へ向かう姿がちらっと写っていました。 
一瞬の登場シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
山中の泉でニホンイタチが撮れたのは初めてです。
なんとなく、イタチは平地にテンは山地に棲み分けているようなイメージがあったのですが、そんなこともないようです。

この水場を利用する野生動物は普通、水浴びするか水を飲むのが目的です。
明らかに狩りをするために水場に来たニホンイタチは、かなり異色な存在です。




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