2017/11/24

糸を吐いてぶら下がるイラガ(蛾)幼虫




イラガ(蛾)の飼育記録#2016-8



▼前回の記事
脱皮後に抜け殻を食すイラガ(蛾)若齢幼虫【60倍速映像】

2016年9月中旬

そろそろ繭を紡いでくれないかと思いつつイラガMonema flavescens)の幼虫を飼っていると、枝から滑落しました。
口から吐いていた細い絹糸一本が命綱となり、宙吊りになっています。
自力で小枝に戻るのかどうか見届けたかったのですが、私も忙しかったため撮影後に救助して元の小枝に戻しました。
飢えて弱っているのかと初めは思ったのですけど、隣の木に移動したいときにショートカットするため糸で懸垂下降してから自発的に地面にボトッと落下することもありました。(その記録映像を撮りたかった…。意図的な行動なのか、ただの結果論なのか?)
営繭に適した場所を探して徘徊しているのかもしれません。

つづく→#9:小枝をかじり脱糞するイラガ(蛾)幼虫


ゴミ集積所で餌を物色するハシボソガラスの群れ(野鳥)



2017年7月下旬・午前8:11〜8:13

住宅地のゴミ集積所に3羽のハシボソガラスCorvus corone)が集まり、ゴミ漁りをしていました。
最近のゴミ集積所は厳重な作りの小屋で施錠されているため、カラスは昔のようにゴミ袋を派手に荒らして生ごみを漁ることができません。
高床式のゴミ集積場の下を覗き込んだり潜り込んだりして、物欲しげに物色しています。
この日はたまたま、ゴミ出しの日でした。
近所の人が路地を歩いてゴミ捨てに来ると、1羽は飛んで逃げ、他の2羽も歩いて避難しました。

床下に潜り込んでいた個体が路地に出て来ました。
嘴から液体が滴り落ちたので、何かゴミを盗み食いできたようです。
路地に車が通りかかると、飛んで横のブロック塀に避難しました。

素人目で見るとこの群れには体格差があります。
親鳥1羽と幼鳥2羽の家族群ではないかと思いましたが、定かではありません。
親鳥と思われる一羽は頭部が盛り上がっていてハシブトガラスっぽくもあり、どっちだろうと悩ましく思いました。
ところがその個体が、ヒトの接近に驚いて慌てて逃げるときに、頭部の盛り上がりが無くなっていることに気づきました。
この状態ならハシボソガラスで間違いありません。
どうやら頭部の羽毛を逆立てていたのだと分かり、長年の疑問がようやく解けました。
何かカラスの心理状態を反映しているのでしょう。(群れ内で強さのアピール?)



松原始『カラス先生のはじめてのいきもの観察』を読んでいたら、私の心境にぴったりのことが書いてあり勇気づけられました。
カラスにはハシブトガラスとハシボソガラスがいると書いてあったが、最初はどっちがどっちだかわからなかった。よく見るとおでこの出っ張り方が違ったが、見ているうちに区別できない場合がでてきた。これは当然のことで、カラスの「おでこ」は羽毛しかないので、羽を寝かせてしまえばペタンと平たくなるのである。 最初は図鑑を見てもなんだかわからない。次に、実際に見ているうちに、図鑑に書いてあった通りだと気付く。さらに見ていると、図鑑とは違う姿も見るようになる。何かを覚えようとすると、こんな風に、わかったりわからなくなったりしながら進んで行くものらしい。 (p22より引用)






この日が可燃ゴミ(生ゴミ)の日だったのかどうか、残念ながら不明です。
普通はゴミ集積所に何曜日がゴミの日か張り紙がしてあると思うのですが、剥がれてしまったのか、ありませんでした。
ゴミ集積所によっては、様々なカラス避けグッズをよく吊るしていますけど、ここにはありませんでした。

後日、確認すると、この日は可燃ゴミを出す日でした。





※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2017/11/23

ナミアゲハ♂の吸水と排尿



2017年7月下旬


▼前回の記事
ナミアゲハ♂の飛翔と吸水【HD動画&ハイスピード動画】

雨上がりの午後、砂利を敷き詰めた駐車場を飛び回り忙しなく水溜りの味見をして回っていたナミアゲハ♂(Papilio xuthus)がようやく一箇所で落ち着いてくれました。
半開きの翅を小刻みに羽ばたかせながら泥水を飲んでいます。
途中から望遠レンズを装着してズームしてみると(@2:23〜)、湿った砂利の地面から吸水しつつ、腹端から透明のおしっこをポタポタと排泄していました。
蝶の♂がよくやるこの行動はポンピングと呼ばれ、ナトリウムイオンなど必要なミネラル成分を摂取するために、不要な水分を排泄しているのだそうです。
大量の水を飲んで体温を冷やしていると思われるかもしれませんが、雨上がりで気温はそんなに高かった記憶はありません。(客観的な気温データは測っていません)
後半は翅の羽ばたきを止めて一心不乱に吸水・排尿しています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


【参考】
蛭川憲男『水場に集まる生きものたち―里山から高原、山地の自然』


【追記】
渡辺守『チョウの生態「学」始末』という専門書を読んで、目から鱗が落ちるようにとても勉強になりました。
 ♂が交尾時に注入する(精包以外の:しぐま註)物質の生産にナトリウムイオンを利用することも、近年明らかにされてきた。すなわち、夏季にしばしば観察されるチョウの♂の吸水行動は、交尾時における注入物質の生産量を増加させていたのである。

集団となって給水行動を示す(中略)構成員は、原則として若い♂に限られ、土壌の水分中に含まれるナトリウムイオンが吸水行動を解発している。ナミアゲハの口吻内の神経伝達機構を調べた井上尚さんによると、口吻の最も先端に位置する神経細胞はナトリウムイオンに、それより奥に位置する神経細胞が糖に興奮するので、ほんの少しだけ塩を入れた砂糖水を与えたほうが、純粋な砂糖水を与えるよりも摂取量は増加するのだという。ナミアゲハに実験的に低濃度の塩水を与えてみると、寿命には影響が出なかったものの、与えなかった♂よりも精包生産力は高くなっていた。(第6.1章より引用)




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