2015/08/23

巣立ち雛に給餌するハシボソガラスの家族群(野鳥)



2015年7月上旬

空き地の原っぱでハシボソガラスCorvus corone)の群れが何やら鳴き騒いでいました。
原っぱの敷地に私は入れず金網のフェンス越しに隠し撮りしないといけなくて難儀しました。
(映像の全編に自動色調補正を施しています。)
じっと観察していると、どうやら巣立ったばかりの雛鳥に親鳥が給餌している、と状況が掴めました。

カラスの幼鳥は口の中が赤いので、見分けるのは簡単です。
一方、成鳥になると口の中も黒くなります。
幼鳥の赤い口を見せると親鳥に給餌を促す強力なシグナルになってるのかもしれません。


口の中の赤味はかなり長い期間残り、完全に喉の奥まで真っ黒になるには翌年以降までかかると言われている。(松原始『カラスの教科書』p59より)


親鳥は歩き回り、地上採食を続けています。
幼鳥は常に鳴き続け、親鳥の後をついて歩きます。
特に、親鳥が何か食物を見つけたら急いで駆け寄って給餌をねだります。
左右の羽根を同時に持ち上げ軽く羽ばたきながら嘴を開き「ガラガラガラ♪」あるいは「ギャー♪」のような奇声を発して親鳥にアピールし餌を求めます。
親鳥は一切鳴かず、口移しで給餌してやります。
親鳥は2羽(以上)いるようです。

たまに幼鳥が催促しても顔を背けて給餌してもらえないこともありました。
親鳥が給餌拒否したのか、それとも単に親鳥が採食に失敗して給餌する物が無かったのか、不明です。
幼鳥がしつこく催促しすぎて逆に攻撃されるのを目撃しました。(撮り損ねて残念。)

採食メニューが虫なのかそれとも植物質なのか、気になるところですけど、よく見えませんでした。
落ち葉を嘴で跳ね上げて回る行動は虫を探してるのだと思います。
給餌というよりも、何が食べられる餌なのか親鳥に教えてもらってる段階なのかもしれません。
幼鳥もときどき親鳥の真似して、原っぱの地面を啄んで自力で採食する練習をしています。
しかし、やる気(自主性)や親鳥への依存度に個体差があるようでした。

カラスはトコトコ歩くだけでなく、両足を揃えて跳んで歩く(ホッピング)こともあります。
いかにも子供っぽい歩き方のように見えましたが、幼鳥に特有の歩き方なのかな?(…とは限らない?)

同じ原っぱで地上採食しているスズメとカラスがニアミスしても互いに無関心でした。

初めはどの個体を撮るべきか目移りしていましたが、親鳥に注目して撮っていればいずれ幼鳥が駆け寄って来るので給餌シーンが上手く撮れることが分かりました。
この時期に近所でよく聞こえるカラスの妙に喧しい鳴き声(姿は見えず)の意味が突き止められたのも大きな収穫です。
幼鳥がうるさく鳴き続けるのは、親鳥とはぐれないように自分の位置を知らせるコンタクトコールにもなっているのかな?

ところで、幼鳥に給餌して面倒を見ている成鳥は本当に血のつながった親鳥なのでしょうか?
鳥類の場合は、繁殖を手伝っているヘルパー(協同繁殖)の可能性も考えられます。

ハシボソガラスのスペイン北部の個体群では協同繁殖が73%。両親以外は67%が若鳥。雄が雌の1.5倍。
原っぱにヒトが入ってくると、カラスは鳴き騒ぎながら飛び立ち逃げて行きました。

幼鳥の餌をねだる鳴き声を声紋解析してみる?


▼関連記事
ハシボソガラスの給餌拒否(野鳥:子別れ)


クサフジで交尾および吸汁するヒメマルカメムシ



2015年7月上旬

農道に咲いたクサフジの群落で、小さくて丸いカメムシが茎に止まって交尾していました。
左側に居る大型の個体が♀だと思いますが、茎から吸汁してるようです。(色気よりも食い気。)
やがてペアを解消して別れました。
茎に口吻を突き刺しています。

見慣れないカメムシでしたが、交尾しているということは、小型でも幼虫ではなく成虫です。
図鑑で調べてみると、ヒメマルカメムシCoptosoma biguttulum)ですかね?
山間部のハギ(マメ科)に集まるらしい。(旺文社『野外観察図鑑1昆虫』p132より)
萩は未だ咲いていませんが、クサフジも一応マメ科になります。
マメ科牧草に加害する飼料作物害虫という扱いらしい。
近縁種タデマルカメムシとの違いはこちらのサイトで解説があります。


2015/08/22

柳の枝先で初期巣を造るキボシアシナガバチ創設女王



2015年7月上旬

キボシアシナガバチ巣の定点観察@柳#1


水辺に近い堤防に生えた柳(樹種不詳)の枝先にキボシアシナガバチPolistes nipponensis)の初期巣を見つけました。
未だワーカーは羽化していないものの、中央部の育房には黄色い繭キャップが作られています。
巣盤周縁部の浅い育房では幼虫が育っています。

創設女王は巣盤にぶら下がったまま急に短く羽ばたきました。
扇風行動にしては短いですし、それほど暑くありませんでした(気温を測り忘れた)。
軽い威嚇行動なのでしょうか?

やがて女王は幼虫に肉団子を給餌し始めた…と現場では思ったのですが、映像を見直すと違ったようです。
女王が口元に咥えていた白っぽいペレットは肉団子ではなく巣材(パルプ)でした。
帰巣後にかなり長時間噛みほぐしていました。
この巣材を幼虫が入っている育房の壁に薄く伸ばしながら追加して、育房の高さを増しています。

下から巣盤を見上げるアングルで撮ると、育房数は計30室でした。
繭13、幼虫4、卵13と全ステージが揃っています。

造巣を終えた女王は育房を点検して回ります。

つづく→#2:初ワーカーと女王の夜



ランダムに記事を読む