2014/10/31

夜にミズナラの樹液を吸うアツバの一種(蛾)



2014年8月上旬

夜の雑木林で樹液が滲むミズナラの木に来ていた夜蛾です。
同種と思われる2頭が並んで吸汁していました。
活発に幹を歩き回るのは照明の光で興奮しているのか自然な行動なのか(樹液スポットを探索する行動?)不明です。

同定用の写真もあまり上手く撮れていませんでした…。

未採寸、未採集。
ヤガ科でアツバの仲間だと思うのですけど、翅の白紋からハナオイアツバや他にも候補多数。



2014/10/30

ハグロトンボ♀の翅紋誇示



2014年8月上旬

庭で見つけたハグロトンボ♀(Calopteryx atrata)。
本種の♀は胴体も黒いのですが(♂の腹部は緑色)、個人的に♀は初見かもしれません。

葉や地面に止まっている間も漆黒の翅を独特のリズムで開閉し続けています。
ごく短い距離を飛んであちこち移動し、一箇所に落ち着かない様子でした。
複数個体の♀を撮影。
♂との求愛交尾行動は見られず残念。
翅の開閉はてっきり、交尾相手の♂を呼び寄せる誇示行動なのかと思ったのですが、どうも違うようです。
『昆虫の研究:トンボの楽園』p8によると、

ハグロトンボは、ふだん羽をとじてとまる。羽を開くのは、近づくなという縄張り争いの信号だ。
確かにハグロトンボの生息密度が高い環境だったかもしれません。
もしライバルを捕獲しまくれば、翅を閉じて止まる姿が観察できたでしょうか(除去実験)。




4年前に撮った映像を見直すと、♂も同様の行動をしていました。
▼関連記事
ハグロトンボ♂が翅を開閉


夜にミズナラの樹液をホバリング吸汁するエゾシモフリスズメ(蛾)



2014年8月上旬

夜の雑木林で樹液が滲むミズナラの木の回りを大型のスズメガの仲間が何頭も暗闇で飛び回っています。
ホバリング(停空飛翔)しながら吸汁しているようで、その凄まじい羽音が響きます。
動画はマグライトで照らしながら撮影しました。
ところが照明を嫌って逃げてしまいます。
暗くて粗い画質ですけど、なんとかホバリングする勇姿が写っています。
大きく発達した複眼に照明が反射して光っています。

微弱な月明かりや星明かりでも森の中を自在に飛び回れるのは、複眼に秘密があるはずです。
照明を全く気にしない蛾も多いですけど、夜行性で飛び回るスズメガにとっては、照明やストロボ光は眩しくて仕方がないのでしょう。
複数個体を撮影。

スズメガの正体を同定するには採集するかストロボを焚いて写真に撮る他ありません。
エゾシモフリスズメMeganoton analis scribae)が飛びながら口吻を伸ばしている写真が撮れました。
とにかく照明を嫌いすぐに逃げてしまうので、ピントを合わせる瞬間だけ懐中電灯の光を当てるようにします。
ストロボを焚くと強烈な光にショックを受けたように飛んでいたスズメガが墜落しました。
地面(林床)でしばらく暴れて(羽ばたいて)いましたが、すぐに復活して飛び始めます。
これはクルマスズメの写真を撮った時も同様でした。

▼関連記事
夜にミズナラの樹液をホバリング吸汁するクルマスズメ(蛾)

繰り返し何枚も写真に撮るには罪悪感を覚えます。
やはり夜行性の蛾の自然な行動をじっくり記録するには、赤外線照射の暗視カメラが欲しくなります。



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