2013/09/12

キアゲハに寄生したアゲハヒメバチ♀の羽化



2013年7月下旬・室温25℃

キアゲハの飼育記録9

割箸に蛹化してから31日後の朝、キアゲハ(Papilio machaon)の帯蛹bから茶色の寄生蜂が羽化してきました!
慌てて動画に撮りました。
蛹から脱出したばかりの蜂は、割箸に登って身繕いを始めました。
後脚を互いに擦り合わせています。
やがて割箸から飛び降りました。

帯蛹bの胸部側面に大きな脱出口がぽっかり開いています。
待てど暮らせどキアゲハの成虫が羽化しなかった理由がようやく判明しました。
終齢幼虫を採集してきた段階で既に体内寄生されていたことになります。
蛹に触れて刺激しても蠕動運動が見られませんでした。

さて、この寄生蜂はアゲハチョウの天敵として有名なアゲハヒメバチ(Holcojoppa mactator)です。

アゲハチョウ科の幼虫に産卵し、蛹から羽化脱出する内部・単寄生蜂。
本種は♀でも産卵管が見えないので、素人目には性別が分かりません。
【追記】蜂類情報交換BBSにてBacon.Lさんより、以下のコメントを頂きました。
「しぐま様のブログのアゲハヒメバチは♀です。この種では、♂の触角はより鋸歯上になっていることからも判別できます。見かけ上の腹部の露出している背板の数は、ヒメバチ亜科では属により様々ですが、♂のほうが1つ多く見えます。」

白色LEDで照らしたら映像のホワイトバランスがやや狂ったので、動画編集時に自動色調補正してあります。

つづく→シリーズ#10



【追記2】
本田計一, 村上忠幸『ワンダフル・バタフライ―不思議にみちたその世界』p48によると、

アゲハチョウの寄生蜂は何種類かいます。
私(本の著者)が経験したものは二種類で、一つは蛹の内部から蛹の表面に穴を開けて、数ミリの成虫が無数に出てきたアオムシコバチ、もう一つは蛹を割って―これは一匹でしたが―一センチ程度の成虫が出てきたアゲハヒメバチの仲間です。
いずれにしても幼虫の段階で卵を産みつけられているようです。



【追記3】
『寄生バチと狩バチの不思議な世界』によると、アゲハヒメバチは
アゲハ類の幼虫に産卵し、蛹から羽化脱出する内部飼い殺し寄生バチ。 (p83より引用)




リョウブの花蜜を舐めるアカウシアブ♂♀





2013年7月下旬

里山の尾根道に咲き誇るリョウブにアカウシアブ(Tabanus chrysurus)が訪花していました。
吸蜜したり身繕いしたりしています。
初めに♂の動画を、次に同じ日に別な場所で撮った♀を紹介します。
複眼の形状から性別が見分けられます。
左右の巨大な複眼が中央で接しているのが♂です。

アカウシアブ♀を交尾相手と誤認したのかヨツスジハナカミキリが急に飛びついてきた事件が興味深く思いました。


♂

♂

♀

♀


2013/09/11

狩り直後のフタモンクモバチ♀@スギ倒木



2013年7月下旬

里山で細い山道を塞いでいるスギの倒木上にフタモンクモバチ♀(旧名フタモンベッコウ、Parabatozonus jankowskii)を見つけました。
蜂はすぐに飛んで逃げました。
ところが映像を見直すと、狩ったクモが近くに置かれています。
スギの枯葉に紛れたクモが保護色で撮影中は全く気づきませんでした。(痛恨のミス!)
狩りの直後か獲物の運搬中だったと思われます。
しばらく待てば逃げた蜂が獲物を取りに戻って来たはずです。

麻酔した獲物はコガネグモ科でしょう。
フタモンクモバチはオニグモ類を専門に狩る日本最大のクモバチらしい。
クモの長い歩脚がスギの枯れ葉に引っかかり、運ぶのが大変そうです。
蜂も立ち往生していたのかもしれません。


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