2013年6月中旬
道端のイネ科の葉に止まって交尾中のヒメシジミ(Plebejus argus)♀♂ペアが居ました。
左が♂、右が♀。
よく見ると、後翅裏の斑紋に微妙な性差がありますね。
翅を閉じたまま逆向きに静止し、腹端の交尾器を結合しています。
あぶれ♂(またの名をお邪魔虫)が数匹飛来するも、早い者勝ちなのか強引に割り込んだりせずにあっさり諦めて飛び去りました。
風揺れに悩まされながらも、マクロレンズで交尾器結合部を接写してみました。
交尾中にペアの片方が歩いて少し前進すると、それに引っ張られて他方も結合したまま後退します。
♀は脚で顔を拭ったりしています(身繕い)。
よく似たミヤマシジミの分布は東北地方南部〜中部地方南部らしいのですが、レッドデータによれば山形県でミヤマシジミは絶滅(EX)したとされているので除外しました。
 |
| 全景 |
 |
| あぶれ♂の飛来 |
2013年7月上旬・室温24〜25℃
ヒメクモバチ羽化の飼育記録3
前回のヒメクモバチ♀c(旧名ヒメベッコウ;Auplopus carbonarius)が羽化して2日後。
この日も早朝から泥巣を動画で監視記録していると、5匹目の新成虫eが羽化してきました。
今回の脱出口はやや小さ目で、成虫の顔色が白いので案の定♂でした。
本種の♂は腹端の背面に白点を有します。
脱出口の並びを見ると、育房の作られた順番が推測できます。
泥巣の端の育房から順に羽化しているようです。
ヒメベッコウの成虫が壺から出てくる際、口から水を吐き出して、泥を柔らかくし、壁を破る。(『ファーブル写真昆虫記2:つぼをつくるかりうど』p40より)
映像をよく見てみると、今回の♂eは確かに口から水または唾液を吐き戻して泥巣を軟化させてから脱出しているようです。
脱出の直前に泥巣のじわっと濡れた部分が黒く見えます。
決定的な瞬間を初めて映像に記録することができました。(感無量…♪)
実は本の記述を内心疑っていたので、まさか蜂が本当にこんな芸当をするなんて驚きました。
私の観察からは、「ヒメクモバチは羽化脱出の際に育房内から水を吐いて土壁を軟化する個体と、これを行わずに大顎で土壁を齧るだけで脱出する個体がいる」という玉虫色の結論になりました。
脱出戦略に性差があるのか、単なる個体差なのでしょうか?
幼虫に与えられた獲物(麻酔されたクモ)の大きさや水分含有量に依存するのかもしれません。
育房の土壁がたまたま厚ければ、中から湿らせても(水分が足りずに)外側からは見えない可能性もあります。
もしサーモグラフィーで録画すれば、脱出の直前に泥巣を水で濡らした部分の温度が気化熱で下がるはずなので、可視光下で見るよりも明瞭に分かるかもしれません。
サーモグラフィーにそこまでシビアな時間的・空間的な解像度を期待するのは無理かな?
ちなみに4匹目♀dの羽化はこの前夜に行われ、残念ながら撮り損ねました。
必ずしも朝に泥巣から脱出するとは限らないようです。
つづく→「ヒメクモバチ♂gが泥巣から羽化脱出する瞬間」
 |
| ヒメクモバチ♂eの羽化脱出直後の泥巣 |
2013年7月中旬
空き地でハシボソガラス(Corvus corone)の三兄弟が枯れ枝を地面から拾い上げて遊んでいました。
2羽で取り合いになり、綱引きしています。
飽きて手放した枝でも仲間に取られると惜しくなり、奪い返そうとする様子が微笑ましいです。
枝を咥えて木製パレットの上に登った個体が簀子板を踏み抜いてずっこけました。
なんとなくこの三羽烏は、同じ巣から生まれた幼鳥の兄弟のような気がします。