2011/03/10
キアシナガバチ創設女王による給餌信号
2008年6月下旬
キアシナガバチ(Polistes rothneyi)創設女王の個体標識(前回の記事を参照)から3日後の定点観察。
初期巣aの巣房数は1室増えて27室。
この日もキアシナガバチ女王aはせっせと幼虫に肉団子を与えています。
給餌のため頭を巣房に突っ込んだ際に巣温が高いことに気付いたのか、扇風行動を始めました。
このときの気温は32℃。
給餌後も身繕いしながら扇風を続けます。
この程度の「ながら行動(並列処理)」だったら蜂も可能なのですね。
間近で観察していると、給餌や点検で巣房に頭を入れる度にカチカチ(またはパラパラパラ)と音がします(ヘッドフォンで聴いてください)。
女王が大顎を鳴らしているのだろうか※。
幼虫への合図(給餌信号)かもしれない。
それとも幼虫が発する音なのだろうか?
ちなみにスズメバチ類は幼虫が大鰓で巣房壁をガリガリ擦って餌を催促するらしい
※ 映像を注意深く見ると女王が触角でドラムのように巣を叩いて発音している、見たことない!との指摘をYouTubeのコメント欄に頂きました。
給餌信号にしては給餌後の行動である点が気になります。
幼虫の満腹状態を知ろうとしているのか、あるいは栄養交換(幼虫からの吐き戻し)を促しているのだろうか。
並行して観察していた別種キボシアシナガバチでは似たような音を立てる行動は見られなかったことも気になります。
つづく→シリーズ#12
【参考】
『日本の昆虫3:フタモンアシナガバチ』 山根爽一 p67
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鳴き声
2011/03/09
オオハエトリ(蜘蛛)幼体の徘徊
2010年5月上旬
庭にある石灯籠の側面を小さなハエトリグモが徘徊していました。
オオハエトリ(Marpissa milleri)の幼体かな?と予想したものの自信がなかったので、闇クモ画像掲示板にて確認してもらいました。
越冬明けで未だ痩せっぽっちの体です。
接写しながら採寸してみると体長3.5mm。
キアシナガバチ創設女王の個体標識
2008年6月中旬
軒下にキアシナガバチ(Polistes rothneyi)の初期巣が並んで作られています。
営巣段階はまちまちですが、いつ見ても同時に二匹以上の女王が在巣していることはありません(どれかの巣に一匹の女王しか見ない)。
まるで下手糞なアリバイ工作みたいです。
やがて創設女王は同一個体なのではないかと疑うようになりました。
これを証明するために、女王へ個体識別のマーキングを施すことを決意しました。
狩りに成功した女王が肉団子に丸めた獲物を巣a(巣房数26室)に持ち帰りました。
巣上でしばらく咀嚼した後に肉団子を育房内の幼虫へ給餌して回ります。
その後は丁寧に身繕い(化粧)し、恒例の巣房点検を始めます。
後半(4:19~)はマーキング直後の映像。
女王が巣房に頭を突っ込んで点検している間に筆ペンでそっと黄色の胸部小楯板に油性黒インクを数回撫で付けました。
体に触れられると慌てて顔を巣房から出すものの、巣から飛んで逃げたり攻撃したりすることはありませんでした。
余り目立ちませんが、接写すると引っ掻いたような印が見えます。
標識したこの個体を女王aと呼ぶことにします。
果たして結果は如何に?
つづく→シリーズ#11
刺されないように一応それなりに用心した服装で行いましたが、初めてなので緊張しました。
特に危険を感じることも無く、意外に簡単に済みました。
こんなことなら、もっと早く決行すれば良かった。
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