2024年6月中旬・午前10:35頃・晴れ
広大な田園地帯で、農道沿いに立つ電柱の天辺にノスリ(Buteo japonicus)が留まっていました。
ここはノスリをよく見かける、お気に入りの留まり場のひとつです。
青空を背景に、ノスリが周囲の田んぼを鋭い眼光で見回しています。
水田に潜む小動物の獲物(カエルや野ネズミなど)を探しているのでしょう。
私がノスリに気づくのが遅れたせいでかなり近距離だったのですが、カメラを向けても珍しくノスリは逃げませんでした。
おそらく顔馴染みの個体なのでしょう。
私はノスリの個体識別ができていませんが、ノスリの方は私を人畜無害だと認識しているようです。
ノスリが電柱から飛び立つまで長撮りするつもりだったのに、カメラの電池が切れてしまいました。
私が焦ってバッテリーを交換している間に、ノスリは飛び去ってしまいました。
同じ車道の少し離れた電柱の天辺に留まり直していました。
さっきまでノスリが留まっていた電柱の隣には、風速を測る小さな風車が設置されていることに気づきました。
黄色いプラスチック製のカップが風でクルクル回っています。
カップの底には銀色の反射板が貼り付けられています。
アメダスなどの本格的な気象観測地点という訳ではなく、風速だけを測っています。
ノスリはさすがに回転する風速計が設置された電柱には止まる気にならなかったようです。
ひょっとしたらノスリは帆翔に必要な上昇気流の強さを知るために、風速計の横に居たのかもしれない、と思いつきました。
しかし、このタイプの風速計は水平方向の風速しか測れず、風向きも分かりません。
おそらく水田の農薬散布に使う農業用ドローンや無人ヘリコプターを飛ばすために、風速計を設置したのでしょう。
実際にこの田んぼで小型のヘリコプターが無線操縦で農薬散布する様子を動画公開予定。
※ この風速計の目的について、ChatGPTに相談しました。
🦅 ノスリが上昇気流を察知する方法
ノスリなどの猛禽は、いくつかの方法を組み合わせて上昇気流の有無や強さを探っていると考えられています。
1️⃣ 周囲の視覚的な手がかり
他の鳥(特にカラスや他の猛禽、ハト、トビなど)が帆翔している場所を観察。
→ 他の鳥の動きで「そこに上昇気流がある」と推定。雲(積雲など)の形成や動き、地表の熱せられ方(日当たりの良い斜面・裸地・道路・畑など)を視覚的に確認。
2️⃣ 地表の風や微気流の感覚
止まり木や電柱の上で、体や羽毛、顔の感覚で微細な空気の流れを感じ取る。
上昇気流の発生地では、地表で風の変化や温かな上昇気を感じることがある。
3️⃣ 試しに飛んで体感する
あなたの推測の通り、これは非常に重要です。
実際、猛禽は「まず飛び立って風の状態を体感し、条件が良ければソアリングに移行する」という行動を取ります。
上昇気流が弱ければ、しばらく羽ばたきで高度を稼いだり、あきらめて戻ることもあります。
💡 つまり…
➡ ノスリは目に見えない上昇気流を、
・視覚的な環境情報
・羽毛や皮膚感覚による微風感知
・そして「試し飛び」での体感
を組み合わせて判断しています。
つづく→
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