2024年2月上旬
シーン1:2/8・午前1:51(@0:00〜)
雪山でスギの木の下に残されたニホンカモシカ(Capricornis crispus)の溜め糞場sr1をトレイルカメラで見張っていると、深夜にホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が来ていました。
鼻面を新雪の雪面に突っ込み、前脚で雪の下から何か餌を掘り出して食べました。
まずは1.5倍に拡大した映像で穴掘り採食行動をご覧ください。
続けてオリジナル(等倍)の映像でリプレイ。(@0:27〜)
そこは11日前にカモシカが糞粒を大量に排泄した地点です。
関連記事(年前の撮影)▶ 厳冬期に雪山の溜め糞場で夜に排便するニホンカモシカ【トレイルカメラ:暗視映像】
タヌキが食糞したとすれば、これで2回目になります。
関連記事(同所で10日前の撮影)▶ 雪山でニホンカモシカの新鮮な糞を食べるホンドタヌキ♂【トレイルカメラ:暗視映像】食糞行動
タヌキは空腹でもカモシカの糞塊を大量に食べ尽くすのではなく、少しずつ食糞するようです。
雪の下に埋まっていますから(冷蔵・冷凍保存)、餌としての鮮度は保たれているのでしょう。
厳冬期の雪山でカモシカの糞そのものではなく、そこに来ていた虫をタヌキが捕食していたという仮説はロマンがあります。
しかし今のところ、真冬の低温下で活動する昆虫のなかに獣糞に集まる者がいるという証拠がありません。
溜め糞場sr1を離れて右へ立ち去る途中で、タヌキは雪山の斜面に立ち止まって何かしています。
餌を探しているのだと思うのですが、後ろ姿のために何をしてるのか全く見えません。
最後は右の渓谷へと立ち去りました。
シーン2:2/8・午前1:54・(@1:16〜)
2分10分後に、再びタヌキが写りました。
低温のため監視カメラの起動が遅れ、タヌキの後続個体が右へ立ち去るところでした。
雪面に新たな足跡がついているので、それを読み取ると、画面の下から来て斜面を右上へ登って行ったようです。
♀♂ペアがつかず離れず餌を探し歩いているのでしょう。
この後続個体は悪食(食糞)をしないで、カモシカの溜め糞場sr1を素通りしました。
つまり、全てのホンドタヌキ個体がカモシカの糞を食べる訳ではありません。
好き嫌いがあるようです。
個体識別ができていませんが、2回とも同一個体のタヌキがカモシカの糞を食べたのかもしれません。
タヌキも自分たちで溜め糞場を形成しますが、タヌキがタヌキの糞を食べることはあるのでしょうか?
私はまだ同種の食糞を見たことがありません。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
つづく→
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