2025/01/02

休耕地の越冬用巣穴が雪で埋もれ、近所のホンドタヌキ♀♂が心配して訪問?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年1月下旬 

シーン0:1/22・午後14:17・くもり・気温22℃(@0:00〜) 
雪が積もった休耕地でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が越冬する営巣地を自動センサーカメラで見張っています。 
今期は異常な暖冬で、積雪量がかなり少ないです。 
まるで早春のように、地面があちこちで露出しています。 


シーン1:1/27・午後21:35・降雪・気温-1℃(@0:04〜) 
新雪が少し積もっていました。 
小雪がちらつく晩に、手前から奥へ向かってタヌキaが単独で雪原を歩いています。 
新雪の雪原には足跡が皆無なので、巣ごもりしている家族とは別と思われます。 
もしかすると、血縁関係のある親戚(例えば、子別れした子供?)が実家に戻ってきて生存確認・安否確認に来たのかな? 
タヌキが歩く度に足が新雪にずぼずぼと深く潜りますけど、ラッセルするほどの深雪ではありません。 
巣口のあった位置が雪で完全に埋もれてしまい、タヌキは見つけられないでいます。 
鼻面を雪面に突っ込んで匂いで巣口の位置を嗅ぎ当てようとしても、結局は左に立ち去りました。 

手前から後続個体bが登場しました。(@0:54〜) 
♀♂ペアで行動していたのでしょう。 
先行個体aの足跡を辿って巣穴の方へ近づこうとするも、尻切れトンボで録画が打ち切られてしまいました。 


シーン2:1/29・午前3:49・気温-1℃(@1:04〜) 
2日後の晴れた未明に、♀♂ペアの先行個体aがまた手前から奥に向かって雪原を歩いて行く後ろ姿が写っていました。 
雪面には古い足跡が残っているものの、やや不明瞭です。 
タヌキが歩いた直後に足跡はほとんど残らないことから、凍結した雪面にうっすらと新雪が積もっている状態と推測されます。 
キツネの足跡(映像公開予定)を辿って進み、巣口に辿り着きました。 
巣口の匂いをひたすら嗅いでいます。 
入巣したかどうか見届ける前に、録画が打ち切られました。 


シーン3:1/29・午前3:58・気温0℃(@1:36〜) 
8分後に、監視カメラが再び起動すると、先行個体aはまだ巣口を見つけられずにいました。
巣口の雪を掘り起こすこともしていません。 
右から後続個体bが登場して、aと合流しました。 
垂らしていた尻尾を持ち上げてaの周りをうろつき、慎重に互いの匂いを嗅いで挨拶しました。 
やや緊張が見られるので、まだつがい関係ではないのかもしれません。 
この間、2頭の鳴き声は聞き取れませんでした。 

後続個体bも巣口を点検します。 
雪に埋もれた巣口の匂いを嗅ぎながら、その場でぐるぐる回っています。 

その間に、先行個体aは手前に歩いて来ました。 
雪面に足跡は残りません。 

擬人化すると、近所のタヌキ一家の安否を心配しにきたように見えてしまいます。 


シーン4:1/29・午前4:00(@2:36〜) 
先行個体aの後を追うように、後続個体も手前へ歩いて来ます。 


シーン5:1/29・午前6:10・気温-4℃(@2:43〜)日の出時刻は午前6:43。 
夜明け前に濃い霧が発生しました。 
早回しにすると初めて、手前から奥に向かって雪原を歩くタヌキがおぼろげに認識可能になりました。 
巣口で立ち止まり、雪面の匂いを嗅いでいます。 
タヌキが横向きになり、ようやく白く光る眼が見えました。 
ジグザグに歩いているので、タヌキだと思います。 
巣穴の主なら、雪原を迷いなく真っ直ぐ帰巣するはずなので、よそ者のタヌキだと推測しています。


シーン6:1/29・午後22:07・気温-4℃(@2:43〜) 
同じ日の晩になっても、今度は夜霧が発生しています。 
単独のタヌキが手前から奥に向かって歩き、雪原をうろついています。 


シーン7:1/30・午前4:18・気温-6℃(@3:08〜) 
相変わらず画面がぼんやり曇っているのは、霧ではなくてレンズの表面が低温で凍り付いてしまったのかもしれません。 
奥の雪原で、タヌキ?の白く光る眼がちらちら動いています。 


シーン8:1/30・午後17:36・気温1℃(@3:20〜)日の入り時刻は午後17:02。 
日没後の晴れた晩、監視カメラがなぜか誤作動しました。 
画面全体が鮮明に写るようになって一安心。
雪面に古い足跡が残っています。 


シーン9:2/2・午後15:26・晴れ・気温14℃(@3:23〜) 
3日後の晴れた昼間に撮れた営巣地の様子です。 
雪原に巣口が開口していました。 
雪面に古い足跡がうっすらと残っています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
タヌキの個体識別ができていないので、ただの想像ですが、今回登場した個体は、この巣穴に普段出入りする主ではない気がします。 
近所に住む余所者(親戚?)のタヌキが単独またはペアで訪れ、雪の下に埋もれた巣穴の主の安否確認に来たのではないかと想像しています。 

別の可能性として、この巣穴で越冬していた♀♂ペアが、ある日採餌のために遠出している間に大雪が積もって巣口が完全に埋もれてしまい、雪原で迷子になってしまったという解釈もできそうです。 
タヌキは自力で地中に巣穴を掘る土木作業が苦手らしいのですが、雪で埋もれた我が家(自分の越冬用巣穴)の玄関を掘り出す雪かき作業も億劫なのでしょうか? 
ここ以外にも別宅があるはずなので、そこでしばらく過ごしている(ビバーク)はずです。 



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