前回の記事:▶ 雪で埋もれたニホンアナグマの越冬用営巣地で換気口を発見?
2024年1月上旬・午後14:25頃・くもり
久しぶりに平地の二次林にあるニホンアナグマ(Meles anakuma)の越冬用営巣地(セット)に現地入りしました。
異常な暖冬のために、林床に積もった根雪がほとんど溶けて地面が露出していました。
アナグマの巣口Lから少し南に位置する地面に小さな穴が開口していました。
その穴は斜め下に掘られています。
積雪期に見つけたときは、アナグマの換気口(空気穴)かと思ったのですが、野ネズミ(ノネズミ)が出入りする巣穴のような気もしてきました。
雪が積もったときに、この穴の上だけ雪がきれいに丸く溶けているのが不思議でなりません。
野ネズミの体温や呼気が雪を溶かすほど暖かいことになってしまいます。
小さな巣口の周囲の雪面に野ネズミの足跡が付いているのも見たことがありません。
謎の小さな穴から野ネズミが出入りしているかどうか、トレイルカメラをもう1台追加して監視したかったのですが、限られた数の撮影機材で複数のプロジェクトを同時並行で進めているため、諦めざるを得ませんでした。
折衷案として、たまたま野ネズミが勝手に掘った巣穴がアナグマの居住区画に合流してしまい、意図せずして換気口になってしまったのではないか、と考えています。
つまり、野ネズミとアナグマが同居しているという説です。
隙間風が吹き込んで寒いかもしれませんが、大雪が積もってメインの巣口が埋もれてしまったときには、予備の空気穴がないと巣内で冬眠するアナグマたちは窒息してしまいます。
アナグマが同じ巣穴に居候する野ネズミに対して寛容なのは、そんなメリットがあるのかもしれません。
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