2023年4月中旬・午後17:34・日没時刻は午後18:22。
夕方の黄昏時にホンドギツネ(Vulpes vulpes japonica)がまたアナグマの営巣地(セット)にやって来ました。
巣穴近くの地面にキツネが座り込み、右後脚で痒い脇腹を掻いています。
立ち上がったキツネは、奥の二次林に向かいました。
キツネが立ち去るまさにそのとき、ニホンアナグマ♀(Meles anakuma)が手前の巣穴Rからそっと顔を出しました。
巣穴Rから出て振り返り、セットから立ち去るキツネの後ろ姿をこっそり見送りました。
このとき警戒声などは発しませんでしたし、追いかけてキツネを追い払うこともしませんでした。
もしキツネとアナグマがニアミスしていたら、大喧嘩になったはずです。
キツネは巣内にいる赤ちゃんアナグマを隙あらば捕食しようと狙っていますし、アナグマ♀は我が子を必死に守ろうとするはずです。
危険な訪問者が来ていたことをアナグマ♀は気づいていたというよりも、たまたま外出のタイミングと一致しただけではないかと私は思います。
前の記事に書いたように、この時期キツネがストーカーのようにしつこくアナグマの巣穴に通っても、主のアナグマ♀はたいてい無反応で、巣口に顔を出したのはこのとき一度限りでした。
おそらくアナグマの居住地はトンネルの奥深くにあり、外の気配に対して意外と鈍感なのかもしれません。
アナグマは籠城戦術によほど自信があるのでしょうか。
仮に天敵が巣穴に侵入しても、緊急脱出用の別の出口を予め用意してあるはずです。
ちなみに、私がトレイルカメラの電池を交換するためにときどき現場入りしたときも、アナグマが巣穴からこっそり顔を出したのは1回しか見たことがありません。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
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