2023/05/07

黒猫とフレンチブルドッグの遭遇

 

2022年10月中旬・午後16:00頃・晴れ 

堤防路から河川敷に降りるスロープを黒猫が歩いて降りてきました。 
種としてはイエネコFelis silvestris catus)です。
顔にズームインしてみると、右耳の先端が欠けています。 
繁殖期の喧嘩で耳を食いちぎられたのかな? 
目が黄色く、野生の黒豹を連想しました。
私に気づくと、立ち止まってその場に座り込みました。 
両耳を自在に動かして周囲の物音に油断なく耳を澄ませています。 
クロネコが左右をキョロキョロ見回し、急に背後を振り向いて凝視しました。 
逃げ腰で道端に身を伏せました。 

一体何事かとカメラをズームアウトすると、スロープの上からおじさんが白い飼い犬を連れて散歩にやって来ました。 
犬種はフレンチ・ブルドッグと思われますが、種名はイエイヌCanis lupus familiaris)です。 
クロネコは明らかに怯えて警戒しているものの、横の草むらへ逃げ込まずにギリギリで踏み留まりました。 
犬を怖がりつつも、ちょっとしたスリルを味わっているのでしょうか。 
下手に逃げるとリードを振り切ったイヌが走って追いかけてくる危険性を知っているのかもしれません。
いざとなったら猫パンチで小型犬を撃退できるという自信があるのかな?
リードに繋がれたフレンチブルドッグは躾が行き届いているのか、黒猫の存在に気づいても迂回して通り過ぎました。 

なんとか犬をやり過ごした黒猫がようやく立ち上がりました。
頭を低く下げて耳を横に伏せ、背中を弓なりに曲げて高く見せ、威嚇のポーズを取りました。 
一旦通り過ぎたフレンチブルドッグが振り返って黒猫と対峙しています。 
後ろ向きになったイヌの股間に睾丸(イヌノフグリ)が見えたので♂ですね。 
この小型犬は幼いのか、クロネコに襲いかかるどころか無邪気に近づこうとしています。
番犬や闘犬としての迫力は全くありません。
もしかすると、散歩の度に出会う顔馴染みの仲なのかもしれません。 
飼い主にリードで制されて諦めたフレンチ・ブルドッグが立ち去ると、ようやく黒猫はリラックスしました。 

その後も黒猫は移動せずに土手のスロープに座ったまま私を凝視していました。 
河川敷や河畔林で野ネズミを狩りに来たのではないかと期待したのですが、動きがないので諦めて撮影終了。
微笑ましい出会いだったと思う人が多いのでしょうけど、個人的には野生動物と比べてペットの行動はどうしても抑圧されたように見えて、あまり面白くありません。


0 件のコメント:

コメントを投稿

ランダムに記事を読む