2021年6月上旬・午後16:45頃・くもり
里山で池Lの横の崖で獲物を待ち伏せしているツチガエル(Glandirana rugosa)の観察を続けると、微小なクロアリ(種名不詳)と頻繁に遭遇していました。
ところが不思議なことに、このツチガエル個体は一度もアリを捕食しようとしませんでした。
私は過去に別のフィールドでアリを捕食するツチガエルを観察しているので、不思議に思いました。
関連記事(7年前の撮影)▶ アリを捕食するツチガエル獲物の種類を選り好みしたり好き嫌いがあるのは個体差なのでしょうか?
このツチガエル個体は、このときたまたま満腹だった訳ではありません。
後半のシーンでは、目の前をアリが通り過ぎても全く無反応で無視しています。
今思うと、崖を徘徊していたアリの種類をしっかり調べるべきでしたね。
このアリは微小でも特に強い蟻酸を出すとか噛み付く種類なのかな?
何か特殊な対捕食者戦略をもっているとしたら面白そうです。
このツチガエル個体は最近アリを捕食しようとして反撃された苦い経験があるのかもしれません。
観察例数をもっと増やさないと「ツチガエルはアリをよく食べる」と軽々しく言えないことが分かりました。
【追記】
西田隆義『天敵なんてこわくない―虫たちの生き残り戦略』を読むと、カエルの捕食メニューを調べる方法について書いてありました。
解剖して胃の中身を調べるのが普通のやり方だが、解剖するとカエルは死んでしまいかわいそうだ。そこで、「はき戻し法」 というのを使うことにした。カエルの口からピンセットを入れて胃の中身を抜き取るという方法だ。(p123より引用)
これなら素人でも頑張ればできそうです。
ただし、筆者が実験材料に使っているトノサマガエルよりもツチガエルは小さいので、難しいのかもしれません。
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