2021/07/25

巣に通い雛に給餌するスズメ親鳥♀♂【HD動画&ハイスピード動画】(野鳥)

 

2021年5月下旬・午後15:27〜16:13頃・晴れ
前回の記事:▶ 道路標識の支柱パイプ内の巣で鳴く♪スズメの雛鳥(野鳥)
道路標識の支柱パイプ(直径9cm)内の巣にスズメPasser montanus)の親鳥♀♂が数分間隔で交互に(?)飛来して、腹を空かせた雛鳥に給餌しています。 
スズメの性別は外見で見分けられず、親鳥を個体識別できていないのですが、2羽の成鳥が入れ替わるように続けて給餌に来たことから(@6:30)、親鳥は♀♂共働きしていることが分かりました。 
親鳥の帰巣ルートや給餌までの一連の行動が♀♂各個体ごとに決まったルーチンがあるようで、それでも母親と父親を見分けられるかもしれません。 

餌を運んできた親鳥が巣口に止まると、2羽の雛は直ちに餌乞いを始め、チュンチュンチュン♪とやかましく鳴き始めます。 
カラスの雛は親鳥が巣に止まった振動を感じて餌乞いを始めるのですが、今回のスズメの雛は、親鳥の姿を直接見ないと餌乞いを始めませんでした。 
水平パイプの上に親鳥がトンと着地しただけでは、雛は反応しませんでした。 
これがスズメの雛全般に当てはまることなのか、観察例の少ない私には未だ分かりません。
今回のスズメの雛はあまり空腹ではなかっただけかもしれません。
パイプに何か物が当たって振動するのが日常茶飯事だとしたら(例えば雨粒)、雛がそれに反応しなくなるのは当然です。

雛が大きく開けた口の中は赤く、黄色い嘴で縁取られています。 
これを見ると親鳥は給餌したくなる衝動に駆られるのだそうです。
巣内の兄弟姉妹よりも空腹を強くアピールしないと、親鳥から優先的に給餌してもらえませんから、雛も必死です。
狭い巣の中で雛が翼を広げてばたつかせているようです。 
この行動は、隣の兄弟姉妹を牽制して(翼で押しのけて)前に出る効果がありそうです。 
雛の口の中に親鳥は数回に分けて餌を口移しで与えます。 
卵から孵化して何日目の雛か不明ですが、巣口で親鳥と雛が並ぶと、体格はほぼ同じぐらいまで育っていました。 
なぜか左の個体に給餌する頻度が高いようでした。 
あまりにも雛ががっついて餌乞いするので、せっかく持ってきた餌を与える前にポロリと落としてしまうことがありました。 

巣内の雛が給餌の度に毎回前へ前へ出るので、巣内に敷き詰められた枯草などの巣材も前にずれてきたり、外に巣材の断片が1本ずつ落ちてしまうことがあります。 

肝心の給餌メニューは映像を見返してもよく分かりませんでした。 
昆虫などの獲物だけでなく、植物質の餌も与えているようです。 
穀物(草の種子)なのかな? 
穀類(粒々)に見えるのは、蚊などの大量の死骸かもしれません。 
白い幼虫(蛆虫?)のような餌を与えたシーンもありました。 

パイプの開放端に止まって口移しによる給餌が終わると、親鳥は水平のパイプの上に駆け上がるように登ってから道路標識の天辺に飛び上がることがあります。 
そこで少し休んだり嘴を足元の標識で拭ったりしてから、次の餌を探しに出かけます。 
ただし、親鳥が巣口から直接飛び去ることもたまにありました。 
給餌後は道路標識のすぐ横に立つ電柱の足場ボルトに飛び上がって休むこともありました。(@2:05) 
餌で汚れた嘴を足場ボルトに何度も擦り付けて拭っています。 

入巣の直前にも辺りを警戒し、標識の天辺やパイプの上に一旦止まってから巣口に向かうことが多いようです。 
ただし、寄り道しないで巣口に直接着陸することもありました。 

もしかすると近くで撮影している私の位置によって親鳥は行動を変えているのかもしれません。(警戒?) 
スズメはわざわざヒトの近くで営巣し、巣を守るガードマンとしてヒトを利用しています。
こうした野生動物をシナントロープと呼びます。
今回の営巣地も交通量の多い通りの道端で、歩道から巣内が丸見えでした。 
スズメやツバメ以外の野鳥なら、こんな目立つ所に営巣するなんてあり得ません。

スズメの給餌行動は毎回あっという間に終わってしまうので、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@3:07〜) 
スローモーションで見てまず感嘆したのは、帰巣した親鳥の無駄のない鮮やかな足さばきです。 
パイプの開放端に掛けた足を滑らせながら巣口に飛び降りて、中を覗き込みます。 
巣口にしがみつたアクロバチックな体勢で雛と対面し、すばやく給餌します。 
パイプの中は暗いはずなのに、どの雛に給餌するか親鳥はすばやく見極めていました。 
※ 動画編集時に逆光補正を施しています。 

最後の給餌シーンでは(@9:18)、せっかく大きな虫(黒い幼虫?)をもらったのに、味が気に入らなかったのか雛鳥は首を振って吐き出していました。 

今回は後半から一脚を使ったので、長時間の撮影でも疲労が少なく、手ブレをかなり抑えることができました。 
2羽の親鳥が給餌に来る時間間隔は測っていませんが、実は採餌場から帰巣する前に必ず近くの電線や電柱、ネットの上などに一度止まり、餌を咥えたまま辺りの安全を確かめていました。 
撮影者はそれを確認してから予め巣口に狙いを付けていたカメラの録画開始ボタンを押せば、給餌シーンを撮り逃がすことはほぼありません。
寄り道する親鳥の行動も動画で記録したかったのですが、カメラを振り回してしつこく撮り続けると警戒した親鳥が給餌しなくなるかもしれないと判断し、カメラは巣口を狙い続けることにしました。 

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