2021年3月上旬・午後14:50頃・くもり
民家の庭で板塀を支える杭の天辺が腐食防止のトタン板で覆われていて、その上にジョウビタキ♀(Phoenicurus auroreus)が止まっていました。
尾羽根を細かく上下に震わせながら、辺りをキョロキョロと見回しています。
暖かそうな羽毛(ダウンジャケット)を膨らませていて、その羽毛が寒風になびいています。
よく見ると、白いアイリングがありますね。
♂と違って♀は地味ですが、背面に白い斑紋が目立ちます。
杭の真下の雪が解けて庭の地面が露出しているのに、ジョウビタキ♀はそこに降りて採食しませんでした。
地面で虫が動いたら飛び降りて捕食するつもりなのかもしれません(待ち伏せ作戦)。
あまりにも長時間ジョウビタキ♀が杭の上で休んでいるので、ひょっとして♂が求愛給餌に来るのか?と期待して、私も意地になって長撮りを続けました。
最後はようやく左に飛び去りました。
この間、鳴き声は全く聞き取れませんでした。
飛び立つ瞬間を1/6倍速のスローモーションでリプレイしてみると、フェイントをかけたようにすぐ戻って右下に飛び、杭の下の地面に降り立ったようです。
ジョウビタキ♀はこの杭(止まり木)が非常にお気に入りらしく、実はこの日の午前から何度も目撃していました。
この庭を縄張りとしているのでしょう。
大雪に埋もれた庭の板塀は破損していました。
『やまがた野鳥図鑑』でジョウビタキについて調べると
翼にある大きな白斑も特徴だ。枝に止まっている時も飛んでいる時も目立つ。このような模様を「フィールド・マーク」といい、識別に役立つし、仲間同士でも名ならかの意味を持っているようだ。 ジョウビタキは平地から低山の開けた場所で越冬する。しかし虫を主食としているため、積雪の多い地域ではあまり多く見られない。(p159より引用)確かに今回の撮影現場は平地です。
ルリビタキと違って、雪の多い里山でジョウビタキを見た記憶はありません。
『フィールドのための野鳥図鑑:野山の鳥』によると、
(ジョウビタキは)低山帯下部や里山、野原、公園などで越冬する。主に日当たりのよい開けた雑木林におり、時には田園にも姿を見せる。(中略)冬は1羽ずつ縄張りをもつ。(p80-81より引用)「冬は1羽ずつ縄張りをもつ」らしいのですが、この冬は近くで♂も何度か見かけたような気がします。(証拠映像は撮れず)
※ 動画編集時にコントラストではなく彩度を少し上げました。
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