2019年6月下旬
川沿いでオニグルミの木の周囲をトンボエダシャク♂(Cystidia stratonice stratonice)が探雌飛翔していました。
クルミの木に巻きついて育ったツルウメモドキという蔓植物の葉裏に目立つ黄色の蛹があり、それにトンボエダシャク成虫♂が興味を示しています。
腹部が細長く、腹端に黒い毛束(ヘアペンシル)を持つのが♂の特徴です。
そしてツルウメモドキはトンボエダシャク幼虫の食樹植物です。
♂は交尾相手の♀が羽化するのを待ちかねて、蛹を調べて回っているのでしょう。
この様子だと、おそらく羽化直後の処女♀と交尾すると思われます。
羽化の直前になると成虫の翅の色が透けて蛹が黒くなるらしいのですが、未だその前兆が無いので、♂はすぐに飛び去りました。
あるいは何らかの方法で(フェロモンや匂い?)♂の蛹だと知り、興味を失った可能性も考えられます。
この蛹に割れ目は見つからないので、羽化後の抜け殻(羽化殻)ではないと思います。
一連の探雌飛翔を1/5倍速のスローモーションでまずはご覧下さい。
トンボエダシャクの繭や蛹がどんな見た目なのか、飼育経験のない私は知らないので、インターネット検索で調べてみました。
しかしヒロオビトンボエダシャク(Cystidia truncangulata)の蛹の写真しかヒットしません。
トンボエダシャクと同じCystidia属の近縁種なので、おそらく蛹も似ているはずです。
目の粗い粗末な繭を紡いでその中で蛹化するそうです。
参考ブログ:
・キレイな黄色~ヒロオビトンボエダシャク前蛹~蛹20190520~28 @KONASUKEの部屋
・羽化したヒロオビトンボエダシャク・・・! @今日も、こっそり自然観察!
話の流れがなるべく分かりやすいように記事をすっきり書きましたが、実は蛹が付いていた蔓植物がツルウメモドキだと分かったのは後の話で、トンボエダシャクに教えてもらった次第です。
今回私が撮った写真をよく見ると、黄色い蛹の頭部は左を向いています。
白い絹糸で紡がれた粗い繭の中で蛹の頭部付近にある、しわくちゃのゴミのような白い物体は前蛹の脱皮殻でしょう。
普通なら腹端付近に残る気がするのですが、なぜ前後逆に残っているのでしょう?
蛹化した後にツルウメモドキが育って繭を固定した葉が傾き、脱皮殻が繭内で移動したのかな?
細かいことが気になってしまいました。
手の届かない高所にある繭なので、飼育したくても採集できませんでした。
梅雨時にトンボエダシャクやヒロオビトンボエダシャクが群飛する様子は季節の風物詩です。
今季はあちこちで群飛を見かける度に意識して撮影するようにした結果、少しずつ色々なことが分かって面白かったです。
次は交尾を観察したいのですが、幼虫や蛹から飼育しないといけないかもしれません。
白い絹糸で紡がれた粗い繭の中で蛹の頭部付近にある、しわくちゃのゴミのような白い物体は前蛹の脱皮殻でしょう。
普通なら腹端付近に残る気がするのですが、なぜ前後逆に残っているのでしょう?
蛹化した後にツルウメモドキが育って繭を固定した葉が傾き、脱皮殻が繭内で移動したのかな?
細かいことが気になってしまいました。
手の届かない高所にある繭なので、飼育したくても採集できませんでした。
梅雨時にトンボエダシャクやヒロオビトンボエダシャクが群飛する様子は季節の風物詩です。
今季はあちこちで群飛を見かける度に意識して撮影するようにした結果、少しずつ色々なことが分かって面白かったです。
次は交尾を観察したいのですが、幼虫や蛹から飼育しないといけないかもしれません。
トンボエダシャク?(蛾)蛹@ツルウメモドキ葉裏 |
トンボエダシャク?(蛾)蛹@ツルウメモドキ葉裏 |
ツルウメモドキ:赤い実@10月下旬に現場を再訪 |
ツルウメモドキ:赤い熟果@10月下旬に現場を再訪 |
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