2014年7月中旬
住宅地のトウモロコシ畑でスズメ(Passer montanus)が採食していました。
よく見ると、どうやら花や茎にびっしり群がる黒いアブラムシ(種名不詳※)を啄んでいるようです。
スズメは数羽の群れで居たのですが、撮れたのは一羽のみ。
※ 映像に登場するアブラムシを真面目に同定した訳ではありませんが、その名もずばりトウモロコシアブラムシ(Rhopalosiphum maidis)という種類がいるようです。
スズメは秋に稲穂を食い荒らす害鳥として稲作農家に嫌われますが、雛に給餌する繁殖期には虫も大量に捕食するので害鳥/益鳥のレッテルを単純に貼れません。
『スズメ百態面白帳』p17によると、
食物の年間の全体総量では植物質が88%を占めているが、動物質も12%含まれている。(中略)動物質の主のものは昆虫で、5、6月には食物量の40%前後を占めている。
毛沢東は大躍進政策の一環としてスズメの徹底駆除を命じました。
生態系から捕食者を除去するとどうなるか、という壮大な生態学の実験をしてくれたことになります。
人海戦術による消滅麻雀運動の結果、害虫の大量発生を招き人民は凶作と飢饉に苦しみました。
(参考:四害駆除運動@wikipedia)
『スズメ百態面白帳』p26-27によると、同様の逸話は欧州にもあるようです。
プロシアのフレデリック大王はサクランボが好きで、庭園に植えられた桜の果実をスズメが啄むので、大規模な駆除を命じたそうです。(2年間で計76万5千羽!)
ところがサクランボが豊作になるどころか毛虫が大発生して桜の木は丸裸になり無残な結果になったとのこと。
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