(前編からのつづき。)
クロヤマアリが集団でコアシダカグモの一種(♀亜成体?)の死骸を解体しながら巣へ運んでいく様子を微速度撮影してみました。
まずは5倍速の早回し映像でご覧ください。
山道は地面に枯葉などの障害物が多くて、アリにとってみれば半端ない悪路です。
重い獲物をそのまま引きずるには摩擦抵抗が大き過ぎますし長い歩脚があちこちに引っかかって邪魔です。
クモの節間膜を噛み切ることで、獲物はどんどんバラバラ死体になります。
アリさんマークの引越し社♪
アリが獲物を解体するのは洞察による協力ではなく結果論だろうか?
寄って集って獲物の体をあちこち力一杯引っ張れば千切れるような気もします。
しかしクモの節間膜を噛み切っていますから、やはり意図的な解体か…。
もし、獲物に引っかかった障害物に気づいて工兵のようにこれを排除したり道を整地していれば大したものです。
【追記】
『いつか僕もアリの巣に』p60より
働きアリは大きな昆虫をばらばらにして巣に持ち帰る。これは外敵が多い野外での労働をなるべくスムーズに短縮させる知恵。一匹で解体できない場合は作業に必要な仲間を招集する。(リクルート行動)
同じ素材で10倍速の早回し映像も作製してみました。
せっかちな方はこちらをご覧ください。
同定のためアリを2匹採集しました。
素人目にはクロヤマアリ(Formica japonica)のワーカー♀と思うのですが、どうでしょう?
標本a側面 |
標本a腹背 |
標本a顔 |
標本b側面 |
標本b顔 |
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