2024/01/26

アナグマの営巣地に出没する野ネズミの巣穴を見つけた!【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年5月下旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)が営巣する二次林の林床に夜な夜な出没する野ネズミ(ノネズミ)の記録です。 
夜の林床をチョロチョロと駆け回って餌を探しているようです。 
アナグマの巣穴RとLにも出入りしているように見えるのですけど、同居しているのか、それとも単なる探索行動なのか、はっきりしません。 
個人的な見解としては、後者に傾きつつあります。 

シーン1:5/26・(@0:00〜) 
野ネズミがアナグマの巣穴LやRに飛び込んでも、アナグマが怒って追い払っている様子はありません。
巣穴の奥まで侵入してないような気がします。


シーン2:5/27・(@2:17〜) 


シーン3:5/28・(@5:07〜) 


シーン4:5/29・(@5:42〜) 
遂に野ネズミの巣穴の位置が判明しました。 
画面の赤丸に注目してください。(@5:48〜) 
カメラの起動が遅れたので一瞬の出来事ですが、手前にあるアナグマの巣穴Lの左上エリアで野ネズミが地中に潜り込みました。 
地面に小さな巣穴があるようです。 
今後はこの野ネズミの巣穴にも注目していきます。 
野ネズミが自分の巣穴に出入りする動きは素早いようで、なかなか監視カメラに記録されません。 

次は野ネズミが自分の巣穴からひょっこり外に出てくる瞬間が撮れていました。 (画面の赤丸@6:04〜) 


シーン5:5/30・(@6:51〜) 
次は野ネズミが自分の巣口をうろつく様子です。 (画面の赤丸@7:08〜) 

野ネズミが巣口から顔だけ出しているのか、白い目だけが光って見えます。(画面の赤丸@8:06〜) 
かすかに動いているので、地面にうずくまって何か食べたり毛繕いしたりしていたのかもしれません。 

次は野ネズミが出巣する瞬間が撮れました。(画面の赤丸@8:55〜) 


シーン6:5/31・(@9:33〜) 
珍しく日没直後の午後19:02から野ネズミが活動を始めました。(画面の赤丸) 
日の入り時刻は午後18:58。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


遂に野ネズミ自身の巣穴の位置が判明したのは朗報ですが、現場検証で巣口を確かめてはいません。 
子育て中のアナグマ♀を刺激したくないので、トレイルカメラの電池を交換するために現場入りしたときも、巣穴付近のエリアには決して立ち入らないようにしています。 
アナグマの暮らしに興味がある私としては、林内の野ネズミは厄介な存在です。 
野ネズミが頻繁に出没するせいで、自動センサーカメラがいちいち反応して電池が消耗してしまうのです。 
これから「ねずみ算」で増えるとなると、アナグマ営巣地(セット)に「ネズミ捕り」を仕掛けたくなります。 
ところが、ある時期を境にして、野ネズミの出現頻度が減りました。 
どうやら捕食者が活躍するようになったようです。 
生物多様性が保たれた森ではうまいことバランスが保たれているなーと実感しました。 
あるいは、野ネズミも繁殖期は特に忙しく探餌活動していたのかもしれません。


山中の池で泳ぐトウホクサンショウウオの幼生

 



2023年6月上旬・午後13:30頃・晴れ 

里山の湧き水が溜まった泉に久しぶりの定点観察に来てみると、トウホクサンショウウオHynobius lichenatus)の卵嚢は無くなっていました。 
孵化したはずなので水中を探すと、トウホクサンショウウオの幼生が泳いでいました。 
撮影中は1匹しか気づかなかったのですが、冒頭のシーンで画面の左端に居たもう1匹が落ち葉の下に素早く潜り込みました。 
浅い水中にただ浮いているだけの時間が長く、ときどき尾びれをくねらせて前進します。 
緑の藻が水底に生えているのに、採食行動は見られませんでした。 
 水中で黒いオタマジャクシとニアミスしたり、アメンボが水面を滑走したりしても、トウホクサンショウウオの幼生は無反応でした。 

後半は水面からの乱反射が眩しくなりました。 
偏光フィルターをレンズに装着すべきでしたね。

前年にこの池で初めてトウホクサンショウウオの幼生を見つけたときは、興奮のあまり手掴みで慌てて捕獲し、観察ケースに入れて撮影しました。
今回ようやく繁殖池での自然な遊泳シーンを動画で記録することが出来ました。


 
アズマヒキガエルBufo japonicus formosus)の幼生と思われる黒いオタマジャクシの大群も日向の浅い岸辺で蠢いていたのですが、前年と同じなので、その動画は割愛します。 
サンショウウオの幼生は共食いするらしく、同じ池で高密度に群れて暮らすことはありません。



2024/01/25

深夜の原っぱをうろつくホンドタヌキの親と巣口で留守番する幼獣【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年6月上旬

休耕地に掘られたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の巣穴を監視するトレイルカメラの設置場所を変更しました。 
ローアングルでの撮影は色々と問題があったからです。 
巣穴まで少し遠くなるのですが、オニグルミ立木の幹に固定し、ハイアングルから(俯瞰で)狙うことにしました。 


シーン1:6/1・午後23:00・気温17℃(@0:00〜) 
深夜に親ダヌキが原っぱを左から右に歩いて、巣穴に入ったようです。 
雑草が伸び放題のため、巣穴は隠れて見えません。 

親ダヌキはすぐに出巣して、奥に歩き去りました。 
巣口で別個体の目が白く光っているのは、おそらく留守番している幼獣でしょう。 

監視カメラを巣穴から相当離したので、タヌキは警戒しなくなり、自然な行動が記録できるようになりました。 
逆に巣穴まで遠過ぎて暗視映像の撮影は無理か?と心配でした。
新機種のトレイルカメラでは内蔵された赤外線LEDの明るさを最強(far)に設定することが可能で、結構遠くまで写っていました。 
その代わり、電池は激しく消耗することになります。 


シーン2:6/3・午前1:11・気温16℃(@0:54〜) 
2日後の深夜、原っぱを親ダヌキが左から右へ歩いて、奥の巣穴に立ち寄ってから右奥に向かって歩き去りました。 
現場検証すると、原っぱにはタヌキの獣道が何本か走っていることが分かります。

手前に伸びたオニグルミの枝葉が赤外線を反射して、邪魔ですね。 
特に、上から垂れ下がるオニグルミの枝葉が白飛びしています。 
次に現場入りしたときには、カメラの設置アングルを工夫するか、この邪魔な枝葉をなんとか取り除かないといけません。 


ランダムに記事を読む