2021/05/23

池の薄氷に上陸して羽繕いするカルガモ(冬の野鳥)

 

2021年2月下旬・午後16:05頃・晴れ 

カルガモAnas zonorhyncha)は留鳥ですが、池が全面氷結していた厳冬期には居なくなっていました。(別の川などに移動)
池の中央部が解けて水面が再び現れると、少数の群れが戻って来ていました。 

うっすらと雪が積もった氷の上に立って羽繕いしている個体がいます。 




池の水面から氷への上陸シーンをどうしても動画に撮りたかった私は、頑張って粘りました。 
私が近くで見ているから警戒しているのか、それとも氷が薄くて難しいのか、池で遊泳するカルガモはなかなか氷に上がってくれません。 
何度も躊躇してやり直した後で、1羽がようやく氷に乗ってくれました。 
カモ類の水かきにはアイゼンのような爪がありませんから、氷の上で滑って登りにくそうです。 






カルガモが薄氷に乗ると体重でやや沈み、足が冷たい水に少し浸るようになりました。 
氷上に立ったまま羽繕いを始めました。 
ときどき嘴を水に浸しながら、羽根を念入りに整えています。 
一方、池の水面に残った別個体も羽繕いしています。 




夕方の西日に対して順光のアングルになるように私が岸を回り込み、「薄氷を踏む思いで」羽繕いする個体の撮影を続けます。 
氷上でときどきペタペタと足踏みしていました。 
カモ類の足が凍傷にならない秘密は、脚の血管系に奇網と呼ばれる特殊な血管系が発達しているおかげです。 
足の冷たい静脈血と末梢に向かう暖かい動脈血との間で熱交換が効率よく行なわれる結果、体温が奪われないのです。 

化粧が済んだカルガモは氷上をスリップしながら歩いて入水し、群れの仲間と共に泳ぎ去りました。


ススキ種子の風散布を実演

 

2020年12月上旬・午後14:40頃・くもり 

山麓の道端に生えたススキの群落が枯れて、熟した穂が秋風に揺れていました。 
ススキの穂先を手でしごいてほぐすと、綿毛の付いた種子が風に乗って飛び去りました。 
ススキの種子は風の力で分布を広げる風散布型です。 

実はこのとき空中に白い綿毛がフワフワと飛散していたので、ススキの種子なのかと思いきや、近くにあるガマの群落から綿毛が飛散したのでした。 

▼関連記事(4年前の撮影)

このぐらいの風の強さでは、ススキの種子が自然に飛ぶことはないようです。 

2021/05/22

マサキの落果を採食するヒヨドリ(冬の野鳥)

 

2021年2月下旬・午後16:30頃・晴れ 

夕方の路地裏でヒヨドリHypsipetes amaurotis)が何やら採食しています。 
民家の庭木(生垣が育ち過ぎた?)として植栽された常緑樹マサキの果実が赤く熟し始め、雪が積もったせいで多数の熟果が下に落ちたようです。 
ヒヨドリはマサキの落果を啄んでいたのでした。 
初めヒヨドリは庭木の下のブロック塀の縁に止まって落果を採食していました。 
やがて警戒を解いたヒヨドリは横の路地に降りて、除雪された路上に散乱したマサキの落果を次々に食べました。 
ヒヨドリは顔を横に寝かせて路上の落果を次々に拾い食いしています。 
どうやら嘴が細いヒヨドリは、小さな木の実を上手く摘めないようです。 
マサキの仮種皮を嘴で器用に取り除いて、赤い果実だけを食べています。 

再び飛び上がってブロック塀の上に戻りました。 
今度は雪に埋もれたマサキ落果を掘り出して採食しました。 
振り向くとブロック塀の上で尾羽根を少し持ち上げながら、黒い固形糞をポトリと排泄しました。(@1:40) 
未消化のマサキの種子が糞の中に含まれていれば、マサキの種子散布を助けたことになります。 
最後は警戒声を発することなく黙って飛び去りました。 

樹上性のヒヨドリが地上で採食するのはとても珍しく、私の記憶にはありません。 
今回のヒヨドリはどうして落果ではなくマサキ樹上で赤い果実を直接食べなかったのでしょうか? 
マサキの樹冠には雪が積もっていて(冠雪)、樹上には止まりにくいとヒヨドリは判断したのかもしれません。 

ヒヨドリが飛び去ってから現場検証しました。 
常緑樹の赤い実は4裂していることなどから、樹種はマサキと分かりました。 
積雪が多いこの冬は寒くて、マサキの果実がなかなか熟さないようです。 
山渓ハンディ図鑑『樹に咲く花:離弁花2』でマサキを調べると、
果実/蒴果。直径6〜8mmの球形で、11〜1月に紅色に熟し、4裂する。種子は橙赤色の仮種皮に包まれ、落ちずにぶらさがる。(p428-429より引用)

※ 動画編集時にコントラストではなく彩度を少し上げた結果、マサキ果実(蒴果)の赤味が少し強調されています。 

通りすがりで咄嗟にカメラを構えたものの、それまで手袋せずに歩いていたため素手が凍えそうに冷たくて、カメラを上手く操作できませんでした。 
カメラの起動が遅れたり、動画撮影中に上下に手ブレするなどしたのは、そのせいです。
ちなみに、マサキの隣に並んで植栽された落葉性の庭木はモクレンでした。 
春に咲いた花で樹種が判明しました。

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