2020/01/06

チゴハヤブサとカラスが空中戦の大喧嘩(野鳥)



2019年7月中旬・午後14:18〜14:29

▼前回の記事
早朝から止まり木で羽繕いするチゴハヤブサ(野鳥)

いつものように、チゴハヤブサFalco subbuteo)がお気に入りの止まり木(ヒノキ高木の枯れた横枝)に居ました。
獲物となるトンボが周囲を飛び回っているのに、この日のチゴハヤブサはそれどころでは無いようです。
急に枝から飛び降ると、いつもとは違うキキキキキキ…♪と切迫した甲高い声で鳴きながら辺りを高速で飛び回り始めました。
あまりにも飛ぶのが速いので、流し撮りしてもすぐに見失ってしまいます。
しばらくすると再び同じ止まり木に戻っていました。(同一個体かどうか不明)

私が少し移動して撮影アングルを変えると、チゴハヤブサは止まり木から再び飛び立ち、周囲を猛スピードで飛び回ります。
近くでハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の群れが大騒ぎする鳴き声♪が聞こえます。
チゴハヤブサは別なヒノキの木に止まり直し、そこからまた出撃を繰り返しています。

チゴハヤブサの見事な飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、2羽のチゴハヤブサが空中ですれ違っていました。
♀♂つがいなのかな?
(幼鳥の可能性を排除できるか?)

今回は高速で飛び回るチゴハヤブサを撮るのに必死でカラスの動向を撮れていません。

それなのに、鳴き声だけで「チゴハヤブサとハシブトガラスの大喧嘩」という解釈をしました。
カラスが主導権を握って猛禽類をモビング(擬攻撃)しているのではなく、逆にチゴハヤブサが縄張りからカラスを追い払おうとしている印象を受けました。
飛翔能力やスピードではチゴハヤブサが圧勝なので、カラスはモビングしたくても太刀打ちできない気がします。(個人的な予想)
チゴハヤブサの営巣習性は樹上にあるカラスの古巣を再利用することが知られていて、その点でもチゴハヤブサの方がカラスよりも力関係は上だと思います。

あるいはもしかすると、チゴハヤブサが森で別の野鳥を狩ろうと追い回していて、カラスの群れは単に野次馬だったのかもしれません。
(果たしてチゴハヤブサは真剣な狩りの最中にわざわざ鳴いたりするかな?という疑問がわきます。)


目障りな私に対してチゴハヤブサの親鳥が威嚇飛翔を行った、という可能性は低いと思います。(定点観察に通う私の存在は顔馴染みのはず)


木々に囲まれて撮影しにくい(障害物が多い)場所なので、今後の観察も苦戦しそうです。
チゴハヤブサの巣が近くにあるはずだと予想しているのですが、依然として見つけることができません。


※ 逆光対策で動画編集時に彩度を上げています。


つづく→止まり木で羽繕い中のチゴハヤブサと並ぶ恐れ知らずのカワラヒワ(野鳥)




【追記】
チョウゲンボウも同じハヤブサ科ですが、カラスにモビングされている光景を見たことがあります。
チョウゲンボウ(野鳥)をモビングするハシボソガラスの空中戦
チョウゲンボウ♂をモビングするハシボソガラスの群れ(野鳥)


オオアワダチソウの花で食餌する赤銅型のコアオハナムグリ



2019年8月下旬・午後13:10頃

▼前回の記事
オオアワダチソウの花で食事するコアオハナムグリ緑色型

河畔林の林縁に咲いたオオアワダチソウの群落で、コアオハナムグリGametis jucunda)の緑色型だけでなく、赤銅型も訪花していました。
花穂で歩き回りながら頭を突っ込んで、花粉や花蜜を夢中になって食べています。
風が吹くと花穂が揺れて撮影しにくいので、左手で花穂の先を指で摘んで固定してから動画を撮りました。

今回は林縁の日陰で茶色っぽく見えますが、直射日光が当たればもっときれいな金属光沢のある赤銅色に見えるはずです。

(コアオハナムグリは鞘翅に白っぽい毛が密生しているため、見た目であまり光沢が出ません。)
同種なのに鞘翅の色が多型(色彩変異が多い)なのは面白い現象です。
最近テレビの動物番組で紹介された中南米のプラチナコガネは、同種の個体群の中でも黄金色と銀色の多型があるそうです。
こうした甲虫の構造色の多型が生じる理由をDNAレベルで解明すれば(至近要因)、究極要因(進化要因)と絡めたエボ・デボの面白いテーマとして一般受けしそうです。
私が知らないだけで、既に解明されているのかな?
例えば、フィールドで見かけるコアオハナムグリの赤銅型は少数派ですけど、劣性遺伝なのでしょうか?

同じ株の隣の花穂では1頭のベニシジミLycaena phlaeas daimio)夏型も訪花していました。
翅を半開きにしたまま、カメラを近づけても逃げずに静止していました。
動画を撮り始めたら吸蜜を止めてしまい、残念でした。

つづく→


コアオハナムグリ赤銅型@オオアワダチソウ訪花+摂食+ベニシジミ@訪花吸蜜

2020/01/05

舗装路で産卵を試みるショウリョウバッタ♀



2019年8月下旬・午後15:30頃

河川敷の舗装路でショウリョウバッタ♀(Acrida cinerea)がじっと静止していました。
やがて警戒を解くと、手前に引き寄せていた後脚を戻しました。

ただの休息かと思いきや、腹端を路上に接地しています。
後脚も広げて6本脚でしっかり踏ん張ると、舗装されたアスファルトを腹端で掘ろうとしていました。
舗装路のすぐ横には芝生の地面が広がっているのに、なぜわざわざ硬いアスファルトで産卵を試みるのでしょう?
砂利道だと誤認しているのかもしれません。
路上を徘徊していた微小なアリ(種名不詳)が足先や産卵管に触れると、ショウリョウバッタ♀は慌てて体の向きを変えました。

▼関連記事(8年前の撮影)
舗装路で産卵を試みるヒガシキリギリス♀

つづく→跳んで羽ばたくショウリョウバッタ♀【ハイスピード動画】


ショウリョウバッタ♀@舗装路+産卵前試掘

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