2019/10/09

雛が巣立った後に空の巣箱を調べに戻るハシブトガラス親鳥(野鳥)【10倍速映像】



送電塔#KN7に営巣したハシブトガラスの観察記録#22



▼前回の記事
キスを交わして怒りを鎮めるハシブトガラス親鳥♀♂(野鳥)

2019年6月下旬・午後13:03〜13:50

いつもの撮影ポイントから望遠レンズで狙うと、巣箱の中にハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の雛が1羽も居ませんでした。
前回の観察から8日も間隔が開いてしまったので、雛は全て巣立ってしまったようです。

もしかすると、雛が巣箱でうずくまっていて外から見えにくいのかもしれません。
念の為に(未練がましく)空の巣箱を狙って微速度撮影してみました。
その間に私は食事をします。
10倍速の早回し映像をご覧下さい。
空を雲が流れ、高圧線の鉄塔が日に照らされたり雲で陰ったりを繰り返します。
1羽の親鳥が左から飛来すると、巣箱に入り、すぐに右へ飛び去りました。(@0:25)
この他には巣内で動きは全くありませんでした。
長撮りしてみると、やはり雛はもう居なくなっていました。
親鳥の次の仕事は巣立った幼鳥に巣外給餌することですが、採食のついでに古巣の様子を見に戻ったのでしょう。
巣立った幼鳥は見かけなかったものの、親鳥は確かに縄張り内で活動しており、カメラの背後にある建物の煙突の天辺で頻りに鳴いていました。(映像なし)

今年もカラスの巣立ちを見ることはできず、画竜点睛を欠く結果になりました。
もっと家の近所で気軽に通える場所なら良かったのですが、仕方がありません。
言い訳すると、どうしても梅雨時は定点観察に出かけるのが億劫になりますし、育雛の後期は観察しても同じことの繰り返しなので飽きてしまいます。

同時並行で他の撮影テーマも色々と手を広げすぎたという反省もあります。
無人カメラでカラスの巣を遠隔監視できたら楽なのですが…。(働き方改革!)

ハシブトガラス(野鳥)空巣箱@送電塔#KN7
ハシブトガラス(野鳥)空巣箱@送電塔#KN7

育雛中は巣に近づくのを控えていたのですが、送電塔の真下まで行ってみました。
もう親鳥に凄い剣幕で怒られる心配はありません。
下から巣箱を見上げてみると、やはりもぬけの殻でした。
巣の直下にはハシブトガラスの親子が排泄したと思われる白い糞が幾つも落ちていました。
意外と糞の量が少ないのは、親鳥がせっせと雛の糞を巣の外に捨てに行った(排糞行動)成果でしょう。
前日の雨で洗い流された可能性もありそうです。

ハシブトガラス(野鳥)?糞@送電塔#KN7下
ハシブトガラス(野鳥)?糞@送電塔#KN7下



鳥が吐き出したと思われる古いペリットも見つけました。
内容物に植物の種子が含まれていました。
カラスのペリットとは限りませんが、鳥が植物の種子散布に関与していることを実感しました。
糞やペリットなど鳥の排泄物を採集して鉢植えに種子を撒いて育て、地道に植物名を調べるのも面白そうです。
私はそこまでやる余力がありませんでした。
宮崎学、小原真史『森の探偵―無人カメラがとらえた日本の自然』という本を読んでいたら、「糞盆栽」と称して糞分析による食性調査をなさっている方の話が登場しました。


ハシブトガラス(野鳥)?ペリット@送電塔#KN7下+scale
ハシブトガラス(野鳥)?ペリット@送電塔#KN7下+scale


更に興味深いことに、送電塔#KN7の土台付近にヨウシュヤマゴボウの群落が生えていました。
白い花が咲いています。
少し離れたところに育ったもう一つの群落は、伸びかけた茎が切られていました。
ヨウシュヤマゴボウは外来植物の雑草ですから、草刈りされてしまうようです。
さてはハシブトガラスが種子散布した結果か?と色めき立ったのですが、冷静に考えてみると時期が合いません。
ハシブトガラスの育雛期にヨウシュヤマゴボウは未だ実っていませんから、親鳥が巣内の雛に給餌したはずはありません。
私は未だヨウシュヤマゴボウの実を採食する野鳥を直接観察できていません。

ハシブトガラスがベランダに落としたフンやペリットに含まれる種子を調べた研究の結果、ヨウシュヤマゴボウの種子を散布していることが分かった。(直江将司『わたしの森林研究―鳥のタネまき​に注目して』p113棒グラフより引用)


ヨウシュヤマゴボウ@送電塔#KN7下
ヨウシュヤマゴボウ:草刈り跡@送電塔#KN7下



ちなみに、隣の送電塔#KbT7、8の巣箱に作りかけのカラスの巣を見つけました。
そこでは本格的に営巣しなかったようです。


つづく→?


ヒメジョオンの花蜜を吸うヒロオビトンボエダシャク♂(蛾)



2019年6月下旬

小雨がぱらつく中、川沿いの原っぱに咲いたヒメジョオンの群落でヒロオビトンボエダシャク♂(Cystidia truncangulata)が訪花していました。
腹部が細長くて腹端に毛束(ヘアペンシル)があるのは♂の特徴です。
開いた翅を軽く開閉しながら吸蜜しています。

残念ながらすぐに飛び去ってしまったので、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

同属近縁種にトンボエダシャクがいます。
この日はあちこちのフィールドで2種の成虫を散々見かけました。
トンボエダシャクとヒロオビトンボエダシャクは幼虫の食樹(ニシキギ科ツルウメモドキなど)も共通ですし、成虫が活動する時期も重なります。

一素人の予想では、雑種が生まれていても不思議ではありません。
現在は交尾器の形状が異なって生殖隔離されているのでしょうが、そこに至るまでに一体どうやって種分化したのか、興味があります。



ヒロオビトンボエダシャク♂(蛾)@ヒメジョオン訪花吸蜜

2019/10/08

ソメイヨシノの熟果を採食するスズメ(野鳥)



2019年6月中旬〜下旬

桜の木(ソメイヨシノ)で熟した果実を食べに来る警戒心の強い野鳥を撮影するために、迷彩ブラインドを張って中に無人カメラを設置し、動画で3日間長撮り監視することにしました。

飛来したスズメPasser montanus)が黒く熟した果実を啄むシーンをまとめてみました。
ついでに桜の葉に付く虫を捕食しているのかもしれませんが、もっとスズメにズームインしないとよく見えません。
熟果が実った特定の枝に狙いを付けてズームインしておくと、カメラがカバーする画角が狭くなって、野鳥が写る確率が落ちてしまうので、難しいところです。
今回は広角で撮ってみました。
監視映像を見ると、桜の木への滞在時間が最も多かったのはスズメでした。(他にはムクドリとヒヨドリ)
雨が降る日にもスズメが来ていました。

※ 映像の動きがカクカクしているのは、微速度撮影した素材を編集でスローダウンして等倍速(リアルタイム)に戻しているせいです。
なかなか私がイメージしたような映像が撮れません。
無人カメラによる撮影も奥が深そうです。
今後は動体検知による動画撮影を試行錯誤するのと、ブラインドに隠れた私が辛抱強く張り込みして撮るのと、どちらが効率的なのかな?

動体検知による無人カメラ撮影を試したことは未だありませんが、風揺れによる誤作動が多そうです。

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