2012/02/20
交尾不調でもマウントを続けるコカマキリ♂♀ペア(100倍速映像)
2011年10月上旬
コカマキリ成虫の飼育記録
コカマキリ(Statilia maculata)が交尾する一部始終を飼育下で観察するため、♂と♀bを同居させてみました。
夜の11時頃にペアリングを始めると♂はすぐに♀の隙を見て背後からマウントしました。
ところがどういう訳か交尾器の結合が上手くいかず、すぐに外れてしまいます。
何度か失敗すると、その後はマウントしつつも♂は交尾器の結合を諦めたようでした。
♀がときどき体を左右に揺するのは♂への催促だろうか?
♂はときどき♀の背中からずり落ちそうになるのか、慌てたように身動きします。
(鎌が痙攣するようなもがくような動き)
(映像はここから)
夜中は5秒間隔のインターバル撮影で監視を続けました。
カメラのバッテリーが切れるまで8時間40分もの間、マウント姿勢のまま結局交尾に至りませんでした。
暇を持て余した♀は、止り木でときどきカメラを睨んだり身繕いしたりしていました。
翌日の午後、痺れを切らした♀が止り木で方向転換した際に♂が遂に力尽きて♀の背中から落下しました。
ひどく消耗しており自力で立ちあがれず、そのまま♂は寿命を迎えました。
下に敷いた紙に♀が排泄した糞が計6粒落ちていました。
♀bの方は毎日充分な生き餌を与えているせいか、不甲斐ない交尾相手にも共食い行動を起こすことはありませんでした。
この♂は左右の後脚が欠損しています。
これが交尾行動に影響したのだろうか。
あるいは♂がライバルから♀を守る「交尾前ガード」の行動なのかと首をひねって見てましたが、どうやら♂の健康状態に問題があったようです。
(栄養状態が悪かった? 寿命間近だった?)
それとも交尾器の相性が悪かったのだろうか。
生き物相手の撮影はなかなか一筋縄では行きません。
野外で別の元気な♂を捕まえてきて、もう一度婿入りさせてみることにします。
(つづく)
2012/02/19
除雪された車道を渡るニホンザルの群れ
2012年1月上旬
山から下りてきた野生ニホンザルの大群が雪原を三々五々に遊動し、続々と車道を横断して行きます。
子連れの猿が何組もいます。
母猿が子猿を腰に背負って運ぶおんぶ型が主流でした。
一組だけ、母猿の腹にしがみ付いている(ぶら下がっている)子猿も映像に残っていました。
甘えん坊あるいは少し成長の遅い子猿なのかもしれません。
猿は互いにときどき静かな声で鳴き交わしています。
電波発信器付きの首輪を付けた母猿もいました(喉元に黒い小箱が見える)。
どうやらこの群れで追跡用の首輪を付けられている猿は何頭もいるようです。
車道から動画を撮るのに必死で、群れが何頭いたのかカウントする余裕がありませんでした。
かなり大きな(数十頭)群れが雪原の広範囲に散開しつつ、全体が徐々に遊動していました。
雪原や車道を横断するルートも特に一列に決まっている訳ではなく、ボスに統率されているような印象は受けませんでした。
大隊、中隊、小隊のようなサブグループに分かれているのだろうか。
観察を続けて群れの個体識別ができるようになったら楽しいだろうなー。
2012/02/18
ウスモンフユシャク♂【冬尺蛾】
2011年12月中旬・気温1℃
山中の建物の壁に冬尺蛾が止まっていました。
白壁の東面で地上88cmの位置でした。
触角を翅の下にしまっているということは、本格的にお休みモードです。
夕刻になり求愛交尾モードになると触角を翅の外に出すのだそうです。
顔を正面から見ても横から接写しても口吻は見えません。
多くのフユシャクは口吻が退化しており成虫は一切摂食しないのです。
現場で採寸すると前翅長15mm。
虫我像掲示板にてウスモンフユシャク♂と教えてもらいました。
動きが無いと映像で記録する醍醐味がないので、指でそっと触れてみました。
当然飛んで逃げてしまいましたけど、低温下で準備運動なしで直ちに飛び立てることが驚きです。
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