2025年8月中旬・午後7:55頃・くもり・気温23℃
山林に少し開けた湿地帯があり、湧き水が滲み出して浅い水溜りになっています。
水場に来る野生動物や野鳥を自動撮影カメラで長期間見張っています。
酷暑が続く真夏のある朝、大型の猛禽が右から飛来したようで、泥水溜りの右の岸に着陸していました。
この地点で撮れた鳥としては最大です。
鳥の図鑑で調べると、憧れのオオタカ(Accipiter gentilis)でした。
蒼鷹 」から来ているのだそうです。
顔に顕著な眉斑と黒い眼帯のある大きなタカ。(山渓カラー名鑑『日本の野鳥』p144より引用)ちなみに和名のオオタカとは「大鷹」ではなく、「
てっきり狩りの直後かと期待したのですが、足元を見ても獲物を捕らえてはいませんでした。
水場で水を飲んだり浴びたりしに来たはずなのに、オオタカは鋭い眼光でキョロキョロと周囲を見回しているだけです。
監視カメラの存在に気づいて警戒しているのでしょうか?
まさか水面のアメンボを狩るのかな?
やがてオオタカは右を向くと、急に右へ歩いて行きました。
足元の泥濘から何か物を嘴で拾い上げたものの、すぐに落としました。
どうやらゴミを獲物(カエル?)と誤認したようです。
画面の右端でオオタカが右を向いたまま静止しています。
尾羽根しか写っていません。
やがてその場で方向転換すると左向きになり、ようやく頭部が見えるようになりました。
足元の泥濘を右足の鉤爪で何度も掻きました。(@2:08〜)
新たに掘った穴に溜まる泥水を飲むのかと思いきや、泥濘からミミズ?を啄んだようです。
次に監視カメラが起動したときには、オオタカが少し奥に飛んで移動した直後でした。
湿地に転がっている落枝に乗ろうとしたら、表面のヌルヌルした泥でスリップしてバランスを崩しました。(@3:39〜)
危うく無様に転んで泥だらけになるところでしたが、なんとか転ばずに踏みとどまりました。
初めに着陸した地点に戻ったのに、依然として水溜りの水を飲もうとしません。
その場で足踏みして方向転換すると、足元の泥濘を嘴でつついて何か(ミミズ?)を食べました。
また画面右端の泥濘に移動し、しばらく右向きで佇んでいます。
最後にようやく右へ飛び去りました。
力強い羽ばたきを1/3倍速のスローモーションでリプレイしても、広げた翼の下面は見えませんでした。
※ 最後に飛び立つ羽音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
【考察】
結局このオオタカ個体は、一体何をしに湿地帯の水場に来たのでしょうか?
10分間以上も長居したのに、飲水も水浴もしませんでした。
猛暑が続く夏は獲物がほとんど捕れないのか、湿地で小動物(カエルやミミズなど?)をちまちまと啄んでいる姿は精悍なオオタカのイメージらしくありません。
バードリサーチニュースでオオタカの食性について調べると、
食性と採食行動: 主にスズメやムクドリなどの小型鳥類から,ハトやカラス,キジといった中型の鳥類を主に捕食する(前橋営林局2000).また,割合は低いが,ネズミやリス,モグラ,イタチ,ノウサギといった哺乳類も捕食する.なかには両生類や爬虫類を捕食したという記録もある.オオタカの狩りは,数分間の止まりと飛行を繰り返して餌動物を探し,止まり場所から餌動物へ襲いかかる.また,高空を飛行しながら,あるいは高い鉄塔などから急降下したり,地形や建物に沿って低空を飛びながら餌動物に近づいて襲ったりもする.時には,地上を歩きながら,草むらに隠れる小鳥やネズミなどを探すこともある.
今のところ、この水場にオオタカが登場したのはこれっきりです。
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