2023年5月下旬・午後13:25頃・晴れ
私が近道をしようと休耕地の原っぱを横切って歩いていると、ハルジオン群落の陰からホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が顔を覗かせて私の様子をこっそり伺っていました。
タヌキの幼獣ではなくて成獣です。
正面からこちらを見据えている顔の額に黒い傷跡のような模様があります。
草むらにゆっくり身を伏せたのは、私から隠れているつもりなのでしょうか?
私が動画を撮りながら草地をゆっくり歩いて近づいても、タヌキが走って逃げなかったのは意外でした。
タヌキは草むらの奥で右から左へそっと横切ったのですが、私も慌てていて、うっかり録画終了ボタンを押してしまいました。
急いで続きの動画を撮り始めると、タヌキはハルジオン群落の陰に身を伏せてこちらを見ています。
やがてどこかに姿を消しました。
私がゆっくり歩いて回り込むと、地面に掘られた巣穴を発見しました。
タヌキはここに避難したようです。
私は知らず知らずタヌキの巣穴に向かって原っぱをズカズカと歩いていたようで、親ダヌキが警戒していたのだと分かりました。
巣穴の奥はどのぐらい深く掘られているのか分かりませんが、巣口aにズームインしても逃げ込んだタヌキの姿は見えません。
辺りを探索すると、隣にもう一つの巣穴bを見つけました。
独立した巣穴が2つあるのか、それとも内部でつながっているのかな?
巣穴bの中にまばらに敷かれた枯れ草は、巣材(寝床)なのでしょう。
タヌキも今は繁殖期(子育て中)ですから、神経質になっているはずです。
私は撮影を最小限に済ませると、急いでタヌキの営巣地から立ち去りました。
これでも巣口に近づき過ぎないように、タヌキを追い詰め過ぎないように、気をつけたつもりです。
もし私が本気で駆け寄ったら、狸寝入り(擬死、死んだふり)をしたでしょうか?
早速、無人の自動センサーカメラ(トレイルカメラ)を設置して、ホンドタヌキの巣穴を監視することにしましょう。
原っぱにはスギナやハルジオンなどの雑草が生えていて、クズの蔓も伸びつつあります。
この休耕地がこれからどうなるか、タヌキにとっては死活問題です。
今季は休耕地のまま放置してくれるでしょうか?
地主が畑で何か作物を栽培するためにトラクターで休耕地の耕耘を始めたら、タヌキの家族は強制立ち退きを余儀なくされるでしょう。
(私の記憶違いで、後日の話でした。)
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