2019/12/20

ノイバラの枝で見つけた営巣後期のキアシナガバチのコロニー



2019年8月中旬・午後16:51

河畔林の林床に生えたノイバラ灌木の枝先にキアシナガバチPolistes rothneyi)の大きく育った巣を見つけました。
柳の木の下なので日中も薄暗い営巣地です。


巣盤を構成する育房がかなり深くなっています。
営巣後期になるとキアシナガバチは各育房を縦に深く増築して蜂の子(幼虫・蛹)を効率良く二段で育てるのです。
巣盤の天井部および巣柄が黒光りしているのは、天敵であるアリの侵入を防ぐ忌避物質が何重にも塗布されているからです。

巣に居たのは4匹の♀(ワーカーおよび女王)。
複眼の黒い個体は羽化直後のワーカーで、日が経つと茶色になります。
初めは落ち着いていたのに、風が吹いて木漏れ日がチラチラと巣に落ちると急に蜂は活発になりました。
興奮して巣上を走り回ると互いにつっかかるような優劣行動が見られ、コロニー内で緊張関係が見て取れます。
しばらくすると蜂は落ち着きを取り戻し、各々がのんびりと身繕いを始めました。


キアシナガバチ♀4@巣:ノイバラ枝
キアシナガバチ♀4@巣:ノイバラ枝
キアシナガバチ♀4@巣:ノイバラ枝・全景

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