2018/07/15

ヒゲナガハナバチの一種:♂同士の誤認求愛



2018年5月上旬


▼前回の記事
カキドオシの花蜜を吸うヒゲナガハナバチの一種♂

川の堤防に咲いたカキドオシの群落でこの日に見かけたヒゲナガハナバチの仲間は触角の長い雄蜂♂ばかりで、触角の短い♀の姿を見かけませんでした。
♀が未だ羽化する前に♂が活動を始め、交尾相手の♀を待ち伏せしているのでしょう。(雄性先熟)

一匹の♂αが吸蜜しながら腹部を身繕いしていると、そこへ(おそらく同種の)別個体♂βが背後から飛来して軽く飛びつきました。
すぐに離れて少し離れた別の花に着陸し、吸蜜を始めました。
餌場(蜜源)からライバル♂を追い出す縄張り争いではないようなので、おそらく♀と誤認して交尾しかけたのでしょう。

スーパースローで撮影していれば、一瞬の出会いで何か面白いことが行われていたのかどうか突き止められたかもしれません。

その後、二匹の雄蜂は花上で念入りに化粧をしています。
とても長い口吻を伸縮させ、前脚で拭いました。
このぐらい舌が長ければ、カキドオシの漏斗状の花筒の奥にある蜜腺から吸蜜するのは容易でしょう。
カキドオシに正当訪花して吸蜜するハナバチ類は長い舌が必要なのです。

上の個体♂βが先に花から飛び立ちました。
下に居た個体♂αに再び誤認求愛してから飛び去りました。
今回もすぐに離れましたが、♂αは何か交尾拒否(抗議)のシグナルを発したのかな?

蜂を同定するため撮影後に持っていたビニール袋を被せて採集しようとしたものの、逃げられてしまいました…。



0 件のコメント:

コメントを投稿

ランダムに記事を読む