2012年5月中旬
庭で見つけた体長13mmのオオハエトリ♀。
見るからに♀だと思いますが、外雌器を未確認なので成体かどうか不明です。
目の前に手鏡を置いて鏡像を見せると一体どんな反応を示すでしょうか?
鏡像を認識するまで鏡の角度を色々と変えてみます。
突然、オオハエトリ♀は驚いたように第一脚の両脚を同時に振り上げながら退却しました。
ハエトリグモ科においてこの万歳行動は威嚇誇示と考えられています。
しつこく追いかけて鏡を見せると、対決を避けるように横を向いてしまいました。
どうも鏡像を見たくないようです。
実験を繰り返すと、ようやく再び鏡像反応が見られました。
早足で鏡に接近していたオオハエトリ♀が、急に飛び退きました。
威嚇姿勢は示さず、左の第一脚をかすかに上下しています(タップ)。
向きを変えて退散。
やがて、鏡の裏に回り込んだり体の向きを変えて退散したり、と逃避行動が多くなります。
同一個体で実験を繰り返す度にハエトリグモは学習して?逃げ腰になるようです。
初めて鏡像を見せたときが最も顕著な反応を示します。
(実はこの撮影開始前にも一回試しています。)
したがって、鏡像反応の実験および撮影は一発勝負と考えた方が良さそうです。
以前試した繁殖期のネコハエトリ♂と比べると、オオハエトリ♀は決して好戦的ではないという印象。
関連記事→「ネコハエトリ♂に鏡を見せてみた」
実際にオオハエトリ♀同士が出会っても闘争に発展することは無さそうです。
おそらく性差による違いだと思います。簡単で面白い実験なので、次はオオハエトリ♂およびネコハエトリ♀でも鏡像反応を調べてみるつもりです。
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