スズバチ泥巣の飼育記録
2012年5月中旬・室温21℃
スズバチの泥巣に寄生していたドロバチヤドリニクバエの成虫が早朝にまた羽化してきました。
飼育の経緯を記した記事はこちら→「スズバチの泥巣に寄生したドロバチヤドリニクバエの羽化」
泥巣の上に落ち着くと、しわくちゃの翅芽を伸ばし始めます。
「のびのびと羽を伸ばす」という慣用句を映像化した5倍速の早回しをご覧ください。
いざ伸び始めると前翅は一気に伸展します。
本来は寄主の泥巣からの脱出に使われる前頭嚢が風船のように激しく伸縮を繰り返しています。
ハエが、蛹から羽化する際に、嚢状の額嚢を出したり引っ込めたりして囲蛹殻を破って出てくるが、羽化して体が硬くなると額嚢は額嚢線という痕跡を残すのみになってしまう。(『ハエ学:多様な生活と謎を探る』第1章「ハエとはなにか」p3-4より)平均棍を覆う白い覆弁(胸弁、鱗弁、膜弁)もやはりシワクチャの状態から徐々に伸びた…ような気がします。
身繕いのついでに伸びた翅を後脚で弾く行動が羽化直後に毎回必ず見られます。
2日後にまた新たに羽化して来ました。室温21℃
早朝から午前中に羽化する傾向があるようです。
今回は後ろ姿のアングル。
長撮りした映像を同じく5倍速に早回ししてあります。
前回の微速度撮影よりもうまく撮れるようになりました。
「習うより慣れろ」ですね。
(つづく→「スズバチ♀の羽化と泥巣からの脱出」)
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