2021年12月上旬〜中旬
里山のスギ植林地を通る林道の真ん中にタヌキの溜め糞場sを新たに見つけました。
トレイルカメラ(無人センサーカメラ)を設置して、野生動物の往来を監視してみましょう。
ところがうっかりした私の設定ミスで、動画で記録しない写真モードになっていました。
気温のデータを取得できたのがせめてもの救いです。
せっかくなので、撮れた写真をスライドショーにしてみました。
カモシカ、イノシシ、タヌキ、リスという4種の野生動物が登場します。
その一方で、ここの溜め糞場に野ネズミは一度も登場しませんでした。
野ネズミの餌となるドングリ類が落ちてないスギ林に野ネズミが生息しないのは当然ですね。
その代わり、雪の日にニホンリス(Sciurus lis)が地上に降りて活動していました。
写真を見比べる限り、溜め糞sに新しい糞は追加されていませんでした。
獣道をパトロールするタヌキは溜め糞をチェックしただけで、排便しなかったようです。
カモシカは夜行性という訳ではなく、明るい時間帯も活動していました。
シーン1:12/9
タヌキが残したと思われる大小様々な糞塊が3、4ヶ所に分散して林道上に並んでいました。
全ての溜め糞を画角に収めるのは難しいので、新鮮な糞が残されていた大きな糞塊を重点的に狙うことにしました。
シーン2:12/10・午後13:25・気温3℃→2℃
翌日、ニホンカモシカ(Capricornis crispus)が林道を通りかかりました。 タヌキの溜め糞を迂回するように、左から右へ通過する様子が2枚の写真で記録されていました。
シーン3:12/13・午後12:26・気温7℃
うっすらと雪が積もったばかりの林道上にニホンリス(Sciurus lis)が立ち止まったようです。 スギ林で(しかも地面・林床で)リスが撮れるとは意外でした。
シーン4:12/15・午前2:19・気温4℃
地面に積もった雪はもう溶けてしまったようです。
夜中にホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が登場しました。 左へ立ち去ったと思いきや、
シーン5:12/15・午前5:06・気温3℃
3時間後、同一個体(?)のタヌキが引き返して来たようです。
顔が見えないので、本当にタヌキがどうか、あまり自信がありません。
シーン6:12/15・午後18:05・気温2℃
同じ日の晩に今度はニホンイノシシ(Sus scrofa leucomystax)がカメラの前を右から左へ横切りました。 早足で急いでいるのか、写真が少しぶれています。
ここ山形県でイノシシは絶滅していると去年まで私は思い込んでいたのですが、里山のあちこちでトレイルカメラを仕掛けてみると、今や決して珍しい動物ではないと分かってきました。
シーン6:12/16・午前4:56・気温3℃
タヌキが夜明け前に登場しました。
【おまけの写真】
スライドショーに収録できなかったのですが、同じ場所で年末に撮れたカモシカの写真を追加で掲載しておきます。
12/29・午後13:49・気温5℃
昼間にニホンカモシカが新雪をラッセルしながら左から右へ横切りました。
雪面に新しい足跡(蹄跡)が残ります。
樹上からの落雪がカメラを直撃したのか、画角が傾いています。
それでも、タフなトレイルカメラはしっかり記録していました。