2020年9月下旬・午前11:15頃・晴れ
山中の沼の水面付近で、おそらくヤンマ科の一種と思われる数匹のトンボが激しく飛び回っていました。
1/5倍速のスローモーションでまずはご覧ください。
その後に等倍速でリプレイ。
ジュンサイの楕円形の浮葉が並ぶ水面の上空を♀が単独でホバリング(停空飛行)しています。
水面に打水産卵するのではなく、腹部をだらんと垂らしながら低く飛んで、腹端で水面の産卵適地を探っているようです。
やがてヤンマ♀は水面下に伸びるジュンサイの細い茎に着陸し、茎の組織内に卵を産み始めました。
産卵中は翅の羽ばたきを止めました。
その間、産卵する♀の近くで♂が警護のためホバリングしていました(配偶者ガード、交尾後ガード)。
ライバル♂が♀に近づくと追い払います。
配偶者の♂が少し離れた隙にまた別のライバル♂が飛来して、産卵中の♀を素早く抱えて飛び上がりました。
これも1/5倍速のスローモーションでまずはご覧ください。
♂は儀式的な求愛行動もなく、強引に♀を連れ去ろうとしたものの、うっかり空中で♀を離してしまいました。(♀による交尾拒否?)
誘拐未遂を逃れた♀はジュンサイの葉に舞い戻り、産卵行動を再開しようとしましたが、結局はすぐに飛び去りました。
♂に邪魔(ハラスメント)されない静かな産卵場所を探して移動したようです。
水面から飛び立つ瞬間に自らの羽ばたきで水飛沫が上がったのが印象的です。
映像からこのトンボの名前が分かる方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。
日差しが強く水面からの照り返しも眩しくて、私にはトンボの特徴がよく見えませんでした。
しっかり横を向いてくれなかったのも不運でした。
馴染みのあるギンヤンマではなさそうです。
私がもう少し粘って同定用の良い写真が撮れれば良かったのですけど、先を急がないといけない用事があったので、長居できませんでした。