2019/05/03

水路の流水を飲みに来たキジバト(野鳥)



2018年11月上旬

河畔林から飛び立ったキジバトStreptopelia orientalis)が、用水路の苔むしたコンクリート護岸に着陸しました。
市街地を流れてきた用水路が堤防の水門を通って本流の川に合流する地点です。
(映像はここから。)
コンクリートで固められた斜面を歩いて水際に下りると、用水路の流水をゴクゴク飲み始めました。
ハトの仲間は他の種類の鳥類とは異なり、水を一口飲むごとに頭を上げ下げする必要がありません。(※追記2参照)
このキジバトはよほど喉が渇いていたようで、辺りを警戒しながら計8回も嘴を水に浸しました。

それにしても、背景に写っている漂着物のゴミが見苦しいですね…。
私の目には用水路よりも本流の川の方が水質がきれいに思えるのですが、キジバトは気にしないで飲んでいます。
本流の川岸は水際まで降りにくいのかもしれません。

斜面でバランスを崩してうっかり足を滑らせたキジバトが自分で驚き、護岸を足早に登り返しました。
川岸に茂った灌木の藪から飛び立つと、対岸の河畔林へ向かいました。


▼関連記事(4年前の撮影)
川の水を飲むキジバト(野鳥)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。




【追記】
全く同じ場所で2年後の冬に、ツグミが水を飲みに来ました。


【追記2】
酒井仙吉『哺乳類誕生 乳の獲得と進化の謎:驚異の器官がうまれるまで』という本(ブルーバックス)によると、
 鳥類の飲水行動を見ると、大抵の場合は頭を上げて喉に流し込んでいる。食道が蠕動運動できないことでこのような飲水様式となる。(中略)唇(口唇)と頬は哺乳類だけに存在し、解剖学上、鳥は吸うことができないのだ。ヒナも同様である。つまり乳による子育ては不可能で選択の余地はなかった。 (p147-148より引用)

一般論は分かったのですが、例外として水をゴクゴク飲めるハト類には食道の蠕動運動があるということなのでしょうか?

ハトが水を吸える仕組み(陰圧を生み出す力)は何なのでしょう?

そこまで踏み込んで書いて欲しかったです。


キジバト(野鳥)@水路+飲水

銀色に光るマットに離着陸するノシメトンボ♀



2018年10月中旬・午後14:33頃


▼前回の記事
銀色に光るマットに離着陸するノシメトンボ♂の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】

湿地帯の横の日向で私がキャンプ用の銀マットを広げると、次はノシメトンボ♀(Sympetrum infuscatum)が飛来しました。
太陽光を反射する銀マットを水溜りと誤認して産卵を始めてくれるのではないかと期待しました。
ところが意外にもノシメトンボ♀も♂同様に銀マット上に着陸し、翅を深く下げて休むようになりました。
銀マットが気になって偵察に来ても、すぐに水溜りではないと見破ってしまうのでしょうか?(もっと平らでよく光る反射板を使って実験すべき?)

ノシメトンボ♀は休息中も頭部だけは油断なくグリグリ動いています。
頭上に飛来する虫を捕まえようと油断なく待ち構えているのでしょう。
ときどき素早く飛び立つものの、ほぼ同じ場所にすぐ舞い戻って来ます。(縄張り?)
捕食に成功したシーンは見れませんでした。

同種の♂も銀マットに来ていたはずなのに、この♀に交尾を挑もうとしないのは不思議でした。
この♀個体は、休息中も何か交尾拒否のシグナルを発しているのですかね?

それとも実は未だ性的に成熟していない個体なのでしょうか?
午後という時間帯がノシメトンボの配偶行動や産卵行動を観察するには適していなかったのかもしれません。

ところで、飛来したトンボが銀マットの真ん中に着陸せず、いつも端っこに止まる点が気になりました。
水溜りと誤認して、銀マットの中央部は水深が深そうだと用心しているのでしょうか?
もしかすると銀マット表面の格子模様を昆虫の複眼で認識するのは苦手で、着陸時に距離感が掴みにくいのかもしれません。(鏡のように平らでよく光る反射板を使って実験すべき?)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→アキアカネ♀編


ノシメトンボ♀側面@銀マット
ノシメトンボ♀側面@銀マット
ノシメトンボ♀側面@銀マット
ノシメトンボ♀顔@銀マット

2019/05/02

秋のスズメとアメリカセンダングサ(野鳥)



2018年10月下旬・午後午後16:06

夕方の河原でスズメPasser montanus)の群れが枯れかけたアメリカセンダングサの群落で休んでいました。

アメリカセンダングサの棘のついた実を採食するのかと期待したのですが、未だ花が残っていますし、スズメはすぐに飛び去ってしまいました。
もう一つ私が興味をもったのは、いわゆる「ひっつき虫」と野鳥の関係です。
ご存知のようにアメリカセンダングサの実には逆さ棘が2本あり、通りかかった動物の毛やヒトの衣服に触れるとしっかり付着して遠くまで運ばれます(動物散布型の種子)。
同様に鳥の羽根にひっつき虫が付着することはあるのでしょうか?
鳥はすぐに気づいて羽繕いで取り除きそうな気がします。

私がもっと離れて遠くから撮っていれば、スズメに警戒されずにアメリカセンダングサの群落で何か面白い自然な行動が観察できたかもしれません。


スズメ(野鳥)群れ@アメリカセンダングサ枯れ群落

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