2016/07/18
アカガネサルハムシ♀♂の交尾
2016年6月上旬
山麓の道端の茂みでアカガネサルハムシ(Acrothinium gaschkevitchii gaschkevitchii)♀♂が交尾していました。
♀の背後からマウントした♂がときどき体を左右に激しく揺する行動が気になりました。
交尾器の結合部が見えないのが残念。
ライバル♂の精子を掻き出そうとしているのか?と想像しました。(精子競争)
それとも挿入角度を調節しているのでしょうか?
ちなみに、交尾中の尻振り行動はナミテントウでも観察したことがあります。
そしてナミテントウの場合では研究の結果、交尾中の♂の体の振動はおそらく精子を送り込む運動であると考えられているそうです。
同時にアカガネサルハムシ♂が長い触角で♀の腹背(肩の辺り)を激しく叩いているのは、求愛行動の一種なのか、♀にじっとしているよう宥めの信号を送っているのかな?
更に♂はときどき後脚も激しく動かしています(側面からも接写したかった…)。
ところが、静止していた♀が♂を背負ったまま歩き出しました。
複数ペアを撮影した後に、1ペアを採集しました。
以下は標本写真。(掲載予定)
杉林の雪面に残るニホンカモシカの足跡を追う
2013年4月上旬
杉を植林された山で林床の残雪を踏みしめて歩いたニホンカモシカ(Capricornis crispus)の足跡を追いかけてみました。
急斜面をトラバースして雑木林の方へ登って行ったようです。
ヒオドシチョウの幼虫を群れで襲うクロヤマアリ♀
2016年6月上旬
山麓の舗装路でヒオドシチョウ(Nymphalis xanthomelas japonica)の幼虫をクロヤマアリ(Formica japonica)のワーカー♀が群れで攻撃していました。
死骸ではなく未だ生きている毛虫を襲っています。
ヒオドシチョウ幼虫に特有の棘状の突起ではアリの攻撃に対して自衛できないことが分かりました。※
それでも身を攀じって暴れ、必死で抵抗しています。
その棘の先端を多数のアリが咥え、後ろ向きで一斉に引きずり、巣に運搬しています。
幼虫の頭楯を引っ張っているアリは、どこに噛み付いているのでしょう?
多数の蟻が興奮したように周囲を走り回っています。
おそらく仲間を呼び寄せる集合フェロモンを発しているのでしょう。
ヒオドシチョウ幼虫は大勢のアリを引きずって徘徊を始めるも、振り払えずにまた捕まりました。
天敵に襲われたヒオドシチョウの幼虫は口から嫌な味のする液体を吐くことが知られています。
ヒオドシチョウでも体前半部を持ち上げ、激しく震わせ、口から緑色の液を出す。(『日本動物大百科9昆虫II』p48より)ところが、この個体は何故か吐き戻していません。
もう既に吐き尽くしてしまったのでしょうか?(蟻には効果なし?)
最後は採寸のために定規を並べて置きました。
※ ちなみに、ヒオドシチョウ幼虫の背中に生えた恐ろしげなトゲトゲは見掛け倒しで、ヒトが手で触れても痛くありません。
一方、マイマイガの幼虫(毛虫)はアリに襲われそうになっても長い毛で身を守れました。
▼関連記事
マイマイガ(蛾)幼虫の毛の防護効果:ムネアカオオアリ♀を撃退
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