2016/07/14

フランスギクの花で交尾するアカスジカメムシ♀♂



2016年6月上旬

郊外の住宅地で道端に咲いたフランスギクの花でアカスジカメムシGraphosoma rubrolineatum)の♀♂ペアが交尾していました。
よりによって萎れかけの花に居るのはフォトジェニックじゃなくて残念ですけど、逆に言えばカメムシが吸汁した結果、花が急速に萎れたのでしょうか?
隣の花にもう一匹居て、こちらはおそらく吸汁中。





2016/07/13

ホシカレハ♀(蛾)の羽化【10倍速映像】



2016年5月下旬

ホシカレハの飼育記録#3



▼前回の記事
繭を紡ぐホシカレハ(蛾)終齢幼虫【10倍速映像】


オノエヤナギの枝で終齢幼虫が繭を紡ぎ始めてから14日目。
遂に成虫が羽化しました。
終齢幼虫を採集してきた際に体内寄生されていなくて良かったです。
どうしても羽化の瞬間を動画に記録したくて、愚直に微速度撮影で監視した甲斐がありました。
実は飼育中はカレハガだろうと思い込んでいました。
先人の飼育記録をインターネットで検索してみると、営繭から羽化まで11日という例を見つけました。(参考ブログ:廿日市市の自然観察(昆虫)
という訳で、私も営繭10日目から連日監視していたのです。
繭の表面を覆っていた柳の葉は予め取り除いてあります。

羽化の一部始終を10倍速映像でご覧ください。
本格的に蠕動を始めて蛹を破った時刻は午前7:23。

繭の上端の脱出口を押し広げて成虫が抜け出ました。
繭に掴まりつつ少し伝い降りて繭の中央部で静止しました。
翅脈に体液を送り込んで、その水圧でしわくちゃに折り畳まれていた翅を一気に伸ばします。
翅伸展は急速に完了しました。
これを観察するのが蝶蛾類(鱗翅目)を飼育する醍醐味です。
伸びたばかりの翅を乾かすために、しばらく翅を立てた(閉じた)姿勢でじっとしていました。
この状態はカレハガ科にしては見慣れない姿勢です。
午前7:45に測った室温は22.5℃、湿度37%。

午前8:07、遂に翅を屋根状に畳みました。
このときの室温は23.8℃、湿度36%。
翅の色は黄色っぽい黄土色でした。
翅表に黒点が星のように散りばめられていることから、カレハガではなくホシカレハ♀(Gastropacha populifolia angustipennis)と判明しました。
触角が糸状なので♀ですね。
成虫の口吻は退化しているようです。
やがて腹部を激しく収縮するようになりました。(実際の動きはこの映像よりも1/10遅いことに注意。)


つづく→#4:羽化液(蛹便)の排泄


右の触角
成虫の口吻は退化
繭の脱出口



↑【おまけの動画】

結局、羽化の前兆は分かりませんでした。
繭内で蛹がときどき自発的に蠕動していたのかもしれませんが、私は気づきませんでした。
興味のある人のために、羽化する前(午前4:46〜7:21の2時間35分間)の繭を微速度撮影した10倍速映像をブログ限定で公開します。

撮影のために何日も連続照明を繭に当てたのに蛹の体内時計は乱れず、早朝に羽化しました。

繭がしっかり遮光しているとは思えません。
外界の光に依存しない自律性の体内時計があるのでしょうか?
最低気温を感知して羽化を開始するのかもしれません。



ハルジオンの花を後食するカラカネハナカミキリ



2016年6月上旬

山間部の道端に咲いたハルジオンの群落で美しい金属光沢に輝く甲虫が萎れかけの花(蕾なのか?)に止まっていました。
見慣れないカミキリムシでしたが、帰ってから調べてみるとカラカネハナカミキリGaurotes (Paragaurotes) doris)という名前らしい。

触角や足を舐めたり足を擦り合わせたりして化粧(身繕い)しています。
やがて頭を花に突っ込んで花粉や花蜜を食べ始めました。
最後は隣の花に移動しました。

実は撮影後に採集を試みたものの、失敗しました。
危険を感じたカミキリムシが擬死(死んだふり)して花からポロリと転げ落ち、見失いました。



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