2019年4月上旬・午後16:37
数日前まで雪が降っていたのに、久しぶりによく晴れました。
午後、蓮池の岩場で1頭のミシシッピアカミミガメ♂(Trachemys scripta elegans)が甲羅干ししていました。
ここで冬眠明けの亀を見るのは今季初です。
前肢の爪が長いので♂でしょう。
ときどき瞬きするだけで、岩の上でじっとしています。
池のハスは未だ枯れたままで、若葉が芽吹くのは未だ当分先のようです。
ミシシッピアカミミガメが何を食べるのか知らなかったので調べてみると、
食性は植物食傾向の強い雑食で、植物の葉、花、果実、水草、藻類、魚類、カエルおよびその幼生、水棲のヘビ、鳥類、昆虫、クモ、甲殻類、巻貝、二枚貝、カイメン、ミミズ、動物の死骸などを食べる[3]。幼体は動物食傾向が強いが、成長に伴い植物食傾向が強くなる[2][3]。 (wikipediaより引用)
私は未だ亀の食事シーンを野外で観察したことがありません。
地域によっては池で増え過ぎたミシシッピアカミミガメがハスを食べ尽くして問題になっているそうです。
有馬進, et al. "ミシシッピーアカミミガメのハス食害調査." Coastal bioenvironment 11 (2008): 47-54. (全文PDFが無料公開されています)
私が見ているこの蓮池では生態系のバランスが一応保たれているようで、毎年ハスが旺盛に繁茂しています。
【追記】
この蓮池には亀が冬眠のために上陸する場所がありません。
したがって、池の底で冬眠しているはずです。
深い雪に埋もれる長い冬の間に呼吸はどうしているのか、ずっと不思議でした。
石川良輔『うちのカメ―オサムシの先生カメと暮らす』という名著を読んだら、答えが詳細に書いてありました。
クサガメについて書かれた35年間の飼育記録ですが、ミシシッピアカミミガメでもおそらく同じでしょう。
クサガメは水底で越冬し、寒い時期には1ー2か月水底に潜りっぱなしでじっとしているということもある。この間に必要な酸素は、ほかの水棲のカメと同じように、咽喉部内面の粘膜や総排出腔内部の袋状器官に密に分布する毛細血管を利用して水に溶けているものを吸収したり、皮膚呼吸で得たりしているのであろう。そのおかげで、体温が低下し代謝率が低下している越冬時には、肺呼吸のために浮上する必要がないものと考えられる。 (p113より引用)
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