2017年10月上旬
民家の庭に植栽されたイチジク(無花果)の果樹で熟して腐りかけの果実にキイロスズメバチ(Vespa simillima xanthoptera)とニホンミツバチ(Apis cerana japonica)のワーカー♀が吸汁に来ていました。
収穫期を過ぎても放置されているため、食害を受けています。
キイロスズメバチは果肉を大顎で齧っているものの、団子にして巣に持ち帰ることはなく、その場で貪るように食べています。
同じ果実でニホンミツバチが果頂部の目からこっそり吸汁しても、キイロスズメバチからは見えない死角のようで、追い払ったり狩ったりしませんでした。
※ 逆光対策のため、動画編集時に自動色調補正を施しています。
かぶもとてるひさ『イチジクの絵本』によれば、
・イチジクは寒さに弱く、成木で-8〜12℃が限界とされ、幼木はさらに弱い。(中略)北陸地方以北や寒冷地では、寒さに強い蓬莱柿、ブラウン・ターキー、セレストなどや、寒さにやや強いホワイト・ゼノア、ブルンスウィック、カドタなどの品種を選んで植えるといいね。 (p12より引用)
・イチジクは亜熱帯性の果樹で乾燥した半砂漠地帯の原産だから、栽培地は夏の高温より冬の低温によってきまるんだ。日本では北海道をのぞき、どこでも栽培できる。でも、経済栽培の北限は、東北地方南部(新潟、福島、宮城をむすぶ線)にあるとみなされている。 (p13より)
・果頂部の目も、幼果や未熟果では上を向いているけれど、熟度が進むにつれて下向きになり、適熟果〜完熟果ではななめからほとんど下向きになる。 (p34より)
ここ山形県は雪国なので、特に耐寒性の強い品種が植えられているのでしょう。
ニホンミツバチ♀+キイロスズメバチ♀@イチジク熟果吸汁 |
キイロスズメバチ♀@イチジク熟果吸汁 |
ニホンミツバチ♀@イチジク腐果吸汁 |
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