2012/12/24

虫カビに感染したフキバッタ♀死骸に交尾を試みる♂



2012年9月中旬

参道に立つお地蔵さんの衣装に交尾中のフキバッタの一種(種名不詳)が止まっていました。
ところが♂♀ペアの様子がおかしい。
♀は昆虫病原糸状菌(Entomophaga grylli ?)に冒されて死んだようで、干からびた腹部がちぎれています。
死んだ♀の背中に♂がマウントしていますが当然、交尾器は結合していません。
こちらは生きている証拠に、♂の触角に軽く触れたら反応しました。

病める時も健やかなる時も、死がふたりを分かつまで愛することを誓います。
美しい純愛の形と見るか、♂の悲しい性(さが)に涙するかは人それぞれでしょう。
例えばトノサマバッタの♂は♀に似た物なら何でも(黒っぽい角柱に対しても)誤認して飛びついてくるらしいので、このフキバッタ♂も♀の生死を問わず衝動的にマウントしてしまったのでしょう(死姦、屍姦?)。
このままマウントを続けたら間違いなく虫カビの胞子に接触感染してしまうはずです。
ミイラ取りがミイラになる様子を定点観察できたら面白そうと思ったのですが、翌日には♂の姿はありませんでした。

もし死ぬ前に次の♀と交尾できたら更に感染を広げることになります。
こうなると性病(性感染症)と同じですね。


【追記】
死骸を食べに来た可能性(共食い)もありそうです。





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