2011年5月下旬
別種のハエトリグモが出会うとどのような行動を取るでしょう?
室内で別々に捕獲して飼い始めたワカバネコハエトリ?♂(体長〜4.5mm)とヤガタハエトリ♀(Pseudeuophrys erratica;体長〜3.5mm)を一時的に同じ容器に同居させてみました。
たまたま♂♀のペアとなりましたが、優れた視覚を有するハエトリグモは当然ながら違う種の間で求愛・交接を行ないません。
種特異的な求愛ダンスを踊ることが性的隔離のメカニズムの一つと考えられています。
このワカバネコハエトリ?♂は捕獲した時から左の第一脚を欠損しています。
容器内でヤガタハエトリ♀の存在を認めるとワカバネコハエトリ♂は一本しか無い第一脚を高々と振り上げました。
この行動はハエトリグモではよく見られる威嚇ディスプレーと思われます。
それを見たヤガタハエトリ♀は特に歩脚や触肢を使った示威行動を取ることなく、おとなしく退却しました。
体格差が多少あるものの、狩りなどの直接攻撃に至ることもありませんでした。
前の記事で報告したように、後に同じ個体のヤガタハエトリ♀を用いて同種と思われるヤガタハエトリ♂と同居させました。
ところが、なぜかペアリング(求愛・交接などの繁殖活動)が上手くいきませんでした。
このヤガタハエトリ♀は奥手なのか気難しいのか出会いに消極的で、異種のハエトリグモ♂に対する反応と同じでした。
関連記事はこちら→「ヤガタハエトリ♂♀飼育記録:プラトニックな関係(求愛拒否?)」
今思えば、ヤガタハエトリvsワカバネコハエトリの対決をどうせやるなら♂同士の方がクモ合戦として面白いはずなんですけど(文字通り異種格闘技)、試すのを忘れました。
0 件のコメント:
コメントを投稿