2014/07/22

ベニシジミ春型の求愛と交尾拒否【ハイスピード動画】



2014年5月下旬

田んぼの畦道に咲いたハルジオン?で春型のベニシジミLycaena phlaeas daimio)が求愛する様子を240-fpsのハイスピード動画で撮影してみました。
画面下にいる♂が腹端を曲げて♀の背後から交尾器を連結しようと迫ります。
嫌がる♀は翅を閉じたまま軽く羽ばたき、背後を取られまいと蕾の裏に回り込みました。(交尾拒否の意思表示?)
痺れを切らした♂が飛び立ち、♀のすぐ背後でホバリング(停空飛翔)。
遂に♀は花から落ちるように飛んで逃げ、♂は慌てて♀を追いかけます。

ベニシジミの♀は羽化後に一度しか交尾しないのか、それとも交尾相手の♂を選り好みするのでしょうか?
次回は婚活が実って交尾に至る過程を観察してみたいものです。



【追記】
『チョウのはなしII』p158によると、
交尾成立例よりも交尾不成立例の方が記録が豊富です。(中略)ベニシジミでは、はばたきつつ歩く型と急速な飛び立ち型とがあります。



【追記2】
ベニシジミの交尾拒否行動については、既に研究されていました。
Ide, Jun‐Ya. "Avoiding Male Harassment: Wing‐Closing Reactions to Flying Individuals by Female Small Copper Butterflies." Ethology 117.7 (2011): 630-637.
この研究結果の日本語概要は、久留米工業大学の井出研究室のホームページから引用させてもらいます。
 蝶のベニシジミ(Lycaena phlaeas daimio)のメスを観察したところ、オスが近くを通りかかると翅を閉じました。また、メスが翅を閉じると、翅を開きっぱなしの場合よりもオスから求愛されることが減りました。以上の結果は、ベニシジミのメスの翅を閉じる行動にはオスの求愛を回避する機能があることを示しています。
 この翅を閉じる行動は、主に既に一度交尾したメスで観察され、一度も交尾したことのないメスでは見られませんでした。ベニシジミのメスは、通常は生涯に一度しか交尾をしません。今後交尾をしないメスが行なうことから、この行動は間接的な配偶者選択(求愛行動の能力が高い雄を選ぶ)ではなくオスのしつこい求愛(ハラスメント)を回避するための行動と考えられます(Ide 2011)。

今回の生態動画について、交尾拒否という私の解釈は間違いではなかったと分かり、とりあえず安心しました。


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