2011/03/09
キアシナガバチ創設女王の個体標識
2008年6月中旬
軒下にキアシナガバチ(Polistes rothneyi)の初期巣が並んで作られています。
営巣段階はまちまちですが、いつ見ても同時に二匹以上の女王が在巣していることはありません(どれかの巣に一匹の女王しか見ない)。
まるで下手糞なアリバイ工作みたいです。
やがて創設女王は同一個体なのではないかと疑うようになりました。
これを証明するために、女王へ個体識別のマーキングを施すことを決意しました。
狩りに成功した女王が肉団子に丸めた獲物を巣a(巣房数26室)に持ち帰りました。
巣上でしばらく咀嚼した後に肉団子を育房内の幼虫へ給餌して回ります。
その後は丁寧に身繕い(化粧)し、恒例の巣房点検を始めます。
後半(4:19~)はマーキング直後の映像。
女王が巣房に頭を突っ込んで点検している間に筆ペンでそっと黄色の胸部小楯板に油性黒インクを数回撫で付けました。
体に触れられると慌てて顔を巣房から出すものの、巣から飛んで逃げたり攻撃したりすることはありませんでした。
余り目立ちませんが、接写すると引っ掻いたような印が見えます。
標識したこの個体を女王aと呼ぶことにします。
果たして結果は如何に?
つづく→シリーズ#11
刺されないように一応それなりに用心した服装で行いましたが、初めてなので緊張しました。
特に危険を感じることも無く、意外に簡単に済みました。
こんなことなら、もっと早く決行すれば良かった。
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