2022年8月中旬・午後20:20頃・雨・気温21℃
里山のスギ林道に残された溜め糞場sを2台のトレイルカメラで監視しています。
夜にニホンアナグマ(Meles anakuma)が右から登場しました。
前夜にタヌキが排泄した糞は、糞虫の活躍により、もう残っていないようです。
アナグマ♂は自分たちアナグマの溜め糞の匂いを嗅いでからスギの根元に向かい、下草2ヶ所に尻を擦り付けて肛門腺および臭腺で匂い付けしました(スクワットマーキング)。
軽く一回りしてから、左を向いて前進しながら排便しました。
タヌキと異なりアナグマの糞はいつも軟便で、ダラダラと排泄します。
脱糞後にガニ股で歩き回る後ろ姿の股間に睾丸が見えたので、♂と判明。
この溜め糞場sに来るアナグマが♂ばかりなのは不思議です。
モノクロの暗視映像では体色が分からないのですが、顔の過眼線の黒色が薄く、アルビノじゃないかと疑っています。
アナグマの老齢個体は白毛(≒白髪)になるのかな?
アルビノは劣性変異だとすると、出現頻度は低いはずです。
林道を左に立ち去ったと思いきや、アナグマ♂がすぐに引き返して来ました。
再びスギの根際の周囲でスクワットマーキングをやり、カメラ真下の死角に消えました。
カモシカと同様に林道脇の法面を登ったのでしょうか?
続きの行動が別カメラ@ホオノキに記録されていました。
逆のアングルから狙った映像です。(@0:58〜)
対面の杉に固定したトレイルカメラは録画終了しており、赤外線LEDは既に消灯しています。
このとき実は雨が降っていることが分かりました。
立派に育った杉林では雨が枝葉で遮られて、トレイルカメラ@スギに写りにくいのです。
アナグマ♂は林道に生えた下草の匂いを嗅ぎ回っています。
雨で濡れた体を身震いして毛皮の水気を切りました。
林道上に生えた枯れ茎の匂いを嗅いでからスクワットマーキングを施し、画面右下に姿を消しました。
これほど念入りにスクワットマーキングをするのは、タヌキの溜め糞が近くにあるからなのでしょうか?
アナグマの大好物はミミズだと本で読みました。
雨が降るとミミズが地表によく出てくるようになり、アナグマが捕食しやすくなるとのこと。
夜の山林で野生のアナグマがミミズを捕食するシーンをいつか撮ってみたいものです。
林道の地面を掘り返した形跡をあちこちで見かけるので、来季はトレイルカメラで監視してみるつもりです。
アナグマがいつも下痢気味なのは、ミミズをよく食べるからなのでしょうか?