2011/01/14

クロベッコウvsエビチャコモリグモ再戦



2009年9月下旬
(前編の記事はこちらをクリック→。)

採集してきたエビチャコモリグモ♀(Arctosa ebicha)を家に持ち帰ると、なんと麻痺状態から蘇りました! 
歩行能力は依然として不完全なものの、明らかに回復傾向にあります。
仰向けにしようとすると抵抗するし、身繕いも方向転換もします。
クロベッコウの仲間が獲物に施す麻酔の効果は一時的なのだそうです。
現場で生け捕りにしたクロベッコウ(種名不詳)♀を同じ容器に入れ、狩りのシーンが再現されるかと見守りました。
しかし数時間前には狩りモードにあったはずの蜂は、なぜかもはや戦意は無いようで積極的に攻撃することはありませんでした。
むしろクモの方が虎視眈々と狩りの機会を狙っている雰囲気で、近付く蜂に反撃します。
結局、何日も同居させても決着は付きませんでした。
 


クロベッコウの落とし物



2009年9月中旬

水辺のコンクリート護岸にて。
狩ったクモを咥え後ろ向きに引きずって歩く蜂を見つけ、追跡開始。
巣まで運び上げる途中で落としてしまったので、拾って調べてみることにしました。


クモ関係でいつもお世話になっている「闇クモ画像掲示板」にて問い合わせると、獲物はエビチャコモリグモArctosa ebicha)♀成体と教えて頂きました。
蜂はヒメベッコウ(ヒメクモバチ)の仲間かと思いましたが、これまで私が見てきたヒメベッコウの習性とは違っていました。
  • クモの歩脚を全く切り落としていない。 
  • クモの糸疣ではなく歩脚の根元を咥えて運んでいた。 
  • コモリグモ科を狩るのは初見。
  • 獲物の麻痺状態は後に完全回復。
以上の行動面から初めて会う種の予感がします。
蜂は落とした獲物を見失ったような素振りで徘徊するので、目の前にクモを置いてやりました。
ところがなぜかもう興味を示さず、運搬作業を再開することはありませんでした※。
巣の位置を突き止められなかったのも残念。
仕方無く蜂を生け捕りにして持ち帰りました。


外見からの同定は困難ですが、蜂屋の「ヒゲおやじの投稿掲示板」にて質問すると蜂はクロベッコウ(クロクモバチ)の一種かもしれないとご教示頂きました。
つづく

※ 現場ではてっきり見慣れたヒメベッコウの仲間かと思い込んでいたので、蜂の行動を全く誤解してしまいました。
クロベッコウの仲間は狩りの後で巣穴を掘るらしいので、この蜂も単に獲物を一時的に置いていただけなのかもしれません。
となると私は蜂の仕事の邪魔をしてしまったことになります。
 


ミカドアリバチ♀と寄生ダニ



2009年9月下旬

見慣れないアリを見つけたので一時捕獲してみました。
調べてみるとアリバチ科のミカドアリバチ♀(Mutilla mikado)でした。
♀は翅が退化しており、マルハナバチ類の巣に寄生する天敵らしい。
腹面を中心に多数の赤い寄生ダニが付着しています。
以前観察したクロマルハナバチの体表に感染していたダニと似ている気がします。
寄主の巣で接触感染したのだろうか。
せわしなく歩き回るのですが、動きを止めてじっくり撮影するために炭酸ガスで軽く麻酔してみました。
せっかくなので、蜂をピンセットで摘んで毒針も接写してみればよかったですね。


 


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