2023年9月中旬・午後12:45頃・くもり
里山で荒れた林道を歩いていたら、見慣れないハエが太い丸太の断面に止まっていました。
法面に生えていた朽木が根こそぎ風倒して山道を塞いでいたので、通行できるように一部をチェーンソーで切断したようです。
体色がこんなに黄色っぽいハエを見たことがありません。
背景の年輪が黄土色なので、よく紛れて保護色になっています。
翅の前縁は黒味がかっています。
体型が寸詰まりというか、やや頭でっかちに見えました。
後脚同士を擦り合わせた後は前脚で複眼を念入りに拭っています。
しばらく休んでから、今度は前脚同士を擦り合わせ始めました。
調べてみると、どうやらヤドリバエ科のキナコハリバエ(Senometopia excisa)のようです。
確かに名前の通り、「きな粉」をまぶしたような色のハエです。
白いキノコが生えかけた朽木に来ていたことに何か意味があるかと初めは思いました。(※ 追記参照)
しかしヤドリバエ科ということは、朽木と関係なくて、虫に寄生するのでしょう。
寄主はマツカレハなど蛾の幼虫なのだそうです。
(ヤドリバエ科のハエは、左右の複眼が離れていても♀とは言えない?)
朽木の断面から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:40〜)
鬱蒼とした森の中はかなり薄暗かったので、カメラの設定で明るくしてから撮影したのですが、それでも暗いです。
なかなか自発的に飛んでくれないため、痺れを切らした私はキナコハリバエの近くで手を振って飛び立たせました。
あまりにも素早いので更に1/4倍速のスローモーションでリプレイしてみると、手前に向かって蛇行するように高速で逃げていました。
※【追記】
後で思いついたのですが、もしもこの朽木がアカマツだとすると、切断されたことでマツ特有の芳香(松脂臭?)が辺りに漂い、キナコハリバエは本能でその匂いに誘引されたのかもしれません。
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