2014年5月下旬
平地の水辺に近い所に咲いたタニウツギの群落でクロマルハナバチ(Bombus ignitus)と思われる♀が訪花していました。
採餌行動をよく見ると、毎回花筒の外側から花弁の根元を突き刺して花蜜を吸っています。
これは穿孔盗蜜と呼ばれる行動で、花の受粉に関与しません。
舌の短い種類として知られるオオマルハナバチ♀がタニウツギの花で穿孔盗蜜するのは以前観察しましたが、クロマルハナバチも盗蜜の常習犯とは知りませんでした。
更に興味深いことに、同一個体が一度だけ正当訪花(花筒に頭から潜り込んで吸蜜し、その代わりに受粉を助ける)しました(@1:32〜1:35)。
ところがまたすぐに穿孔盗蜜に戻りました。
同一個体が正当訪花/穿孔盗蜜の採餌戦略を切り替える決定的瞬間を映像に記録することができました。
花筒の大きさに応じてスイッチするのでしょうか。
盗蜜行動は学習の産物なのかどうかも知りたいところです。
この個体は盗蜜ばかりしているのに、後脚の花粉籠には褐色の花粉団子を付けているのも不思議です。
タニウツギ以外の花の花粉なのかな?
(タニウツギの花粉は白いと思うのですが…?)
蜂を採集して花粉籠に付いた花粉を顕微鏡で調べれば、花の種類を突き止められるかもしれません。
穿孔盗蜜 |
正当訪花 |
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